学習の悩み・選び方

小3でかけ算の筆算ができない|間違えた答えで原因を見分ける方法

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小3でかけ算の筆算ができないときは、間違えた答えの形を見ると原因がほぼ特定できます。原因は「九九」「くり上がり」「位のずれ」「0の扱い」「最後のたし算」の5つに分かれます。どれか1つを直せば解ける子が多いので、プリントの枚数を増やす前に答えを見比べてください。

「九九は言えるのに、筆算になると答えが合わない」。その理由は、筆算の中身にあります。筆算は九九・くり上がり・たし算を1問の中で何度も使う計算です。どこか1か所がゆるいだけで、答え全体がずれてしまいます。

この記事でわかること

  • 小3で習うかけ算の筆算の範囲(学習指導要領の実読)
  • 間違えた答えの形から原因を見分ける方法
  • 原因別の教え方と、見積もりで自分で気づく練習

小3のかけ算の筆算で習う範囲

小3では、2けた・3けたの数に1けた・2けたの数をかける筆算までを習います。文部科学省の小学校学習指導要領(平成29年告示)の第3学年には、次のように書かれています。

2位数や3位数に1位数や2位数をかける乗法の計算が,乗法九九などの基本的な計算を基にしてできることを理解すること。また,その筆算の仕方について理解すること。

同じ第3学年の「内容の取扱い」には、さらに2つの指定があります。

  • かける数・かけられる数が 0の場合の計算も扱う
  • 簡単な計算は暗算でできるようにし、計算の結果の見積りにも触れる

つまり「305×4」のように途中に0がある問題と、「だいたいいくつになるか」の見当は、小3の範囲に入っています。この記事では両方の練習方法も扱います(出典:文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」算数・第3学年。最終確認日:2026-09-26)。

なお、2年生では「簡単な場合について、2位数と1位数との乗法の計算の仕方を知ること」までが範囲です。筆算の手順そのものは3年生で初めて習うので、最初につまずくのは自然なことです。1けたをかける筆算と2けたをかける筆算を学ぶ時期は、教科書会社によって違います。

かけ算の筆算ができない原因は5つ

かけ算の筆算は、1問の中で次の5つの作業をくり返します。

  1. 九九を思い出す
  2. くり上がった数を小さくメモして、次の位で足す
  3. 2けたをかけるとき、2段目を1つ左にずらして書く
  4. 途中の0をかけて、くり上がりだけを書く
  5. 最後に2段の答えをたし算する

子どもが「筆算がわからない」と言うとき、5つ全部がわからないことはまれです。1つか2つの作業で毎回同じ間違いをしているケースがほとんどです。

間違えた答えから原因を見分ける表

原因を探すには、答えの形を見るのがいちばん早い方法です。次の表は、よくある間違いを実際の計算で示したものです(正しい答えはすべて検算済み)。

問題正しい答え子どもの答え原因
23×49282くり上がりの1を足し忘れた
46×7322562先にくり上がりを足してからかけた(4+4=8、8×7=56)
34×268842722段目を左にずらさずに足した(204+68)
208×36246040をかけたあと、くり上がりの2を書かなかった
49×2713231223最後のたし算でくり上がりを忘れた

九九の間違い(7×8を54と覚えているなど)は、答えの1か所だけがずれるので、表の形では見分けにくいです。毎回同じ段で間違えるなら九九を疑ってください。

見分けるときは、お子さんに3問だけ解いてもらい、その横で見ます。鉛筆が止まった場所と、答えのずれ方が1つの原因にそろっていれば、そこから直します。

原因別の家庭での教え方

直すのは1回に1か所だけです。5つを一度に指摘すると、子どもは何を直せばよいか分からなくなります。

九九があやしいときは段を絞って戻る

九九が原因のときは、全部を言い直させる必要はありません。間違える段を1つか2つに絞って、その段だけを練習します。答えがずれた問題に出てきた段から確認してください。段の見つけ方は小2で九九が覚えられない|つまずく段の見つけ方と覚え方にまとめています。

くり上がりは書く場所を決める

くり上がりの足し忘れ(23×4→82)は、小さい数を書く場所が毎回ちがう子に起きやすい間違いです。「上の数字の右上に小さく書く」など、書く場所を1つに決めます。

「先に足してからかける」間違い(46×7→562)は、手順の順番の問題です。「かけてから足す」を声に出して言いながら解くと、順番が入れ替わりにくくなります。くり上がりのたし算そのものが不安な子もいます。その場合は繰り上がりの足し算の教え方|小1がわからないときの家庭3ステップの手順まで戻ります。

2段目のずれはマス目で見せる

2けたをかける筆算で2段目をずらさない子は、2段目が「十の位の数をかけた答え」だと分かっていないことがあります。34×26なら、2段目の68は本当は680です。

家庭では、次の順で説明すると伝わりやすくなります。

  1. 34×6=204を1段目に書く
  2. 34×20=680を2段目に書き、0まで書かせる
  3. 慣れたら0を省いて、1つ左にずらして68と書く

最初は0を書かせてかまいません。マス目のノートを使うと、位がそろっているかを目で確認できます。

途中の0は「くり上がりだけ残る」と覚える

208×3で604になる子は、0に何をかけても0だから、そこは0でいいと考えています。0×3は0ですが、1つ前の位からくり上がった2がまだ残っています。

「0の位は、くり上がりの数がそのまま答えになる」と1文で教えます。305×4のように0が真ん中にある問題を、3問続けて解くと定着しやすくなります。

最後のたし算は答えを縦にそろえて書く

2段の答えを足すときの間違い(49×27→1223)は、かけ算ではなくたし算のくり上がりの問題です。1段目と2段目の数字の縦の列がずれていると起きやすくなります。筆算の線をていねいに引き、数字を縦にそろえて書く練習をします。

答えを見積もって自分で気づく練習

見積もりは、子どもが自分で間違いに気づくための道具です。学習指導要領でも第3学年で「計算の結果の見積りにも触れる」とされています。

やり方はかんたんです。かける数とかけられる数を、どちらも切りのよい数にして計算します。

  • 34×26 → 30×30=900くらい。272は小さすぎるので、どこかが違う
  • 49×27 → 50×30=1500くらい。1323は近いので、大きくは外れていない

見積もりで分かるのは「大きく外れているか」だけです。1223のように近い数の間違いは見つかりません。大きなずれは見積もりで見つけます。細かい間違いは表で原因を探すという2段構えで使います。

計算の工夫も1つ覚えておくと便利です。30×28は、かける数とかけられる数を入れ替えて28×30にすると、0をかける段が省けます。答えはどちらも840です。

家で教えきれないときの選び方

親が教えると毎回ケンカになる家庭や、丸つけまで手が回らない家庭もあります。その場合は、教える人や道具を替えるほうが早いことがあります。この点は小学生に勉強を教えるとケンカになる|親が教えない切り替え方でくわしく書いています。

かけ算の筆算は、九九やくり上がりまで学年をさかのぼって見直す必要が出やすい単元です。そのため、学年をまたいで使える教材が合います。

スタディサプリ小学講座は、公式サイトによると次の条件です(最終確認日:2026-09-26)。

項目内容
料金月額2,178円(12か月一括は21,780円・月あたり1,815円)
学年のさかのぼり小1〜高3の講座をすべて視聴できる(学年を超えて復習できる)
小3の教材ドリル演習が中心で、解いた後に自動採点される
無料体験初回は14日間(Webから申し込み、クレジットカード決済の場合)

料金と無料体験は、Webサイトで申し込んだ場合の条件です。無料体験は終了の24時間前までに利用停止の手続きが必要と公式サイトに書かれています。

注意点もあります。映像とドリルの教材なので、解いている手元を誰かが見てくれるわけではありません。原因がどこか親が見つけられない場合は、1対1で見てもらえるオンライン家庭教師のほうが合います。

小3のかけ算の筆算でよくある質問

Q. 九九から全部やり直したほうがいいですか

全部やり直す必要はありません。答えのずれ方を見て、九九が原因の場合だけ、間違える段に絞って練習します。くり上がりや位のずれが原因なら、九九をくり返しても直りません。

Q. 指を使って計算してもいいですか

最初は使ってもかまいません。ただし、くり上がりのたし算で毎回指を使っていると、手順の途中で数を忘れやすくなります。慣れてきたら、くり上がりの数を筆算の横に小さく書く方法に切り替えます。

Q. かける数とかけられる数を入れ替えてもいいですか

答えは同じになります。学習指導要領でも第3学年で交換法則を扱うとされています。30×28を28×30にするなど、0が多い数を下にすると計算が短くなります。ただし、テストで式の順番を指定されている場合は先生の指示に従ってください。

Q. 小4のわり算の筆算にも影響しますか

影響します。小4の2けたでわるわり算の筆算では、商を立てたあとに「2けた×1けた」のかけ算をくり返します。小3のかけ算の筆算があやしいままだと、わり算の答えも合いません。つながりは小4で2けたのわり算の筆算ができない|商の見当と立て直し方にまとめています。

Q. 毎日何問くらい解けばいいですか

原因が分かっている時期は、1日3〜5問で十分です。量を増やすより、1問ごとに答えのずれ方を見るほうが直りやすくなります。学習の効果には個人差があるので、お子さんの様子に合わせて調整してください。

まとめ

小3でかけ算の筆算ができないときは、次の順で進めます。

  1. 3問だけ解いてもらい、間違えた答えの形を見る
  2. 表で原因を1つに絞り、その1か所だけを直す
  3. 見積もりで大きなずれに自分で気づけるようにする

家で教えきれないと感じたら、学年をさかのぼれる教材や1対1の指導に切り替える方法もあります。今夜はまず3問、答えを見比べるところから始めてください。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。