小4で面積がわからない|公式は言えるのに解けない理由
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「たて×よこは言えるのに、テストでは点が取れない」。4年生の2学期、面積の答案を見てそう感じるご家庭は多いようです。方眼を1マスずつ数えている。L字の図形で手が止まる。cm²とm²が混ざる。症状はいくつかありますが、根っこは共通しています。
先に結論をお伝えします。**面積でつまずく子の多くは、公式を忘れているのではありません。**面積が「1cm²のマスが何個分か」という数の話だと結びついていないだけです。この結びつきが弱いと、図が少し変わっただけで手が止まります。
この記事でわかることは3つです。
- お子さんのつまずきが4つの型のどれに当てはまるか
- 型ごとの、家庭での直し方
- 2週間続けても動かないときの、次の選び方
小4の面積でつまずく子の共通点
面積は4年生で習う単元です。文部科学省の小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編では、面積の単位と測定は第4学年に置かれています。単位は平方センチメートル(cm²)から始まり、平方メートル(m²)と平方キロメートル(km²)へ広がります。アール(a)とヘクタール(ha)まで4年生で出てきます。
教科書の進み方はおおむね次の順です。
- 広さをマスの数で比べる
- 1cm²という単位を知る
- 長方形と正方形の公式を作る
- m²・km²など大きな単位に広げる
- a・haを知る
- 組み合わさった図形の面積を求める
つまずく子の答案を見ると、3の公式だけが手元に残っていることがよくあります。1と2の「マスが何個分か」という土台が抜けたまま、公式の当てはめ作業になっている状態です。
この状態でも、たて3cm・よこ4cmのような素直な問題は解けます。点が落ちるのは、単位が混ざったとき、図が長方形でなくなったときです。学校のテストは後半にその形を並べるため、「わかっているはずなのに点が低い」という結果になります。
つまずきの型は4つ
面積の失点は、4つの型に分かれます。答案のどこで止まっているかで、手当ての場所が変わります。
- 型A・意味:面積が何を表す数なのかが定まっていない
- 型B・公式の当てはめ:単位が混ざったまま計算する、辺の長さを取り違える
- 型C・複合図形:L字やへこんだ形で補助線が引けない
- 型D・単位換算:m²とcm²、a・haの関係で崩れる
見分けは、4問を口頭で聞くだけで済みます。紙は1枚あれば足ります。
- 「たて3cm、よこ4cmの長方形は、1cm²のマスが何個分?」(型A)
- 「たて3cm、よこ40mmの長方形の面積は?」(型B)
- L字の図をかいて「線を1本引いて、2つの四角に分けてみて」(型C)
- 「1m²は何cm²?」(型D)
1で詰まるなら、他の型を触っても戻ってきます。手をつける順番は、番号の若いほうからです。
直し方①「1cm²が何個分」に戻す
型Aの子には、1cm方眼のノートを1冊用意します。マス目が1cm四方なので、そのまま1cm²の教具になります。
やることは5分です。
- たて3cm・よこ4cmの長方形を、方眼にそってかく
- 中のマスを声に出して数える(12個)
- 「たてに3個ずつ、それが4列ある」と言い直す
- 3×4という式にする
数えてから式にする、この順番を1度通します。逆に「公式で12、だから数えると12だね」と教えると、確認作業になって意味が残りません。
同じ手順を正方形でも1回やります。1辺4cmなら16個です。ここまでできると、公式は「マスを数える手間を省く道具」に変わります。
直し方②単位をそろえてから計算する
型Bで多いのは、cmとmmが混ざったまま数字だけをかけてしまう答案です。たて3cm・よこ40mmの長方形で、3×40=120と書いてしまう形です。
対策は計算の前に1手間を足すことです。
- 図に書かれた長さの単位に、鉛筆で丸をつける
- 2つがちがう単位なら、cmかmmのどちらかにそろえて書き直す
- そろえてからかけ算する
40mmを4cmに直せば、答えは12cm²です。単位をそろえる作業を、計算の一部として毎回書かせると定着します。頭の中でやらせないのがコツです。
もう1つ、4年生では逆向きの問題も出ます。「面積が24cm²、たてが4cmのとき、よこは何cm」という形です。24÷4=6と出せるかを見ておきます。ここは「面積÷たて=よこ」を覚えるより、マスの絵で「4個ずつの列が6列」と確かめたほうが速いお子さんもいます。
直し方③複合図形は解き方を1つに絞る
型Cの複合図形には、大きく3つの解き方があります。どれを使っても答えは同じです。問題は、テスト中に3つを迷ってしまうと手が止まる点にあります。
小4 算数 | 複合図形の面積
L字の面積を求める3つの解き方
答えはどれでも同じです。続けやすい解き方は子どもによって変わります
| 考え方のわかりやすさ | 計算の手間 | 向いている形 | |
|---|---|---|---|
| 分ける 2つの長方形に切る | ○ 線を1本引いて足すだけ | △ 長方形2つ分を計算 | ○ L字など出っぱった形 |
| 引く 大きな長方形から欠けを引く | △ ない部分を思い浮かべる | ○ 計算は2つで済む | △ 欠けが角にある形 |
| 移す 欠けた分を動かして長方形にする | × 移せる形かを見抜く力が要る | ○ かけ算1回で終わる | △ 移すと長方形になる形だけ |
- ※どの解き方でも答えは同じです
- ※迷って手が止まる子は、まず「分ける」1つに絞ると書き出しやすくなります
まなびとこども
家庭では「分ける」から入るのが無難です。補助線を1本引き、切れた2つの長方形それぞれに、たてとよこの長さを書き込ませます。
ここで詰まる子の多くは、図に書かれていない辺の長さを出せずに止まっています。「上の辺が8cm、下の出っぱりが5cmなら、残りは何cm」という引き算です。面積の問題に見えて、実際は長さの引き算でつまずいています。この場合は、面積の練習ではなく、図に長さを書き込む練習を先にします。
直し方④換算は長さに戻して考える
型Dの単位換算は、面積の単位だけを覚えようとすると崩れます。長さに戻すと関係が見えます。
- 1m=100cm なので、1m²は「たて100cm・よこ100cm」=10,000cm²
- 1a は10m四方の広さで、100m²
- 1ha は100m四方の広さで、10,000m²(=100a)
- 1km² は1,000m四方の広さで、1,000,000m²(=100ha)
覚え方の軸は1つです。**長さが100倍になると、面積は100×100で10,000倍になる。**この一文を親子で共有しておくと、m²とcm²の関係を毎回作り直せます。
aとhaは日常でほとんど使わないため、忘れやすい単位です。学校のテストでは出るので、「10m四方がa、100m四方がha」と広さの絵で結びつけておきます。数字の変換表を丸暗記させると、少し形を変えられたときに戻れません。
面積と「まわりの長さ」を切り離す
答案でもう1つ多いのが、面積を聞かれてまわりの長さを答える取りちがえです。たて3cm・よこ4cmで、14と書いてしまう形です。
見分ける手がかりは単位です。答えがcmなら長さ、cm²なら面積になります。問題文の最後を読み、「cmで答えるのか、cm²で答えるのか」を先に丸で囲む習慣をつけます。
図形そのものが苦手で、面積以外の単元でも止まっている場合は、面積だけを練習しても戻りが遅くなります。学年ごとのつまずきは図形が苦手な小学生|学年別のつまずきと家庭での教え方にまとめています。
家庭で2週間続けて動かないとき
型Aから順に手当てをして2週間たっても答案が変わらないときは、面積より前の学年に原因があると考えます。よくある戻り先は3つです。
- 九九があいまい(小2)
- 長方形と正方形の区別があいまい(小2)
- mm・cm・m の関係があいまい(小2〜小3)
戻る場所が見つからないまま練習量だけを増やすと、面積そのものを嫌いになります。ここまで来たら、教える相手を親から外に移す段階です。
家庭で選べる手は大きく2つあります。学校の授業をもう一度聞き直す映像授業と、その場で質問できる1対1の指導です。面積は図をかいて説明を聞けば通ることが多い単元なので、まずは負担の軽い映像授業から試すご家庭が多くなります。
無料の範囲で「動画で学び直せるタイプか」を見てから決めれば足ります。合わなければ見送って構いません。
こちらは学校の面積を直す教材ではありません。テストが近い時期の一手ではなく、長い目で図形に慣らす選択肢として見てください。
よくある質問
Q. マスを数えるやり方は、いつまで許してよいですか
長方形と正方形の公式が使えるようになるまでです。ただし公式を覚えたあとも、答えが合っているか不安なときの確かめ道具として残しておくと役に立ちます。数えることを恥ずかしがらせないほうが、複合図形で粘れます。
Q. 公式は暗記させたほうが速いのではないですか
暗記だけでも、素直な長方形の問題には答えられます。点が落ちるのは複合図形と単位換算の問題です。この2つは意味が分かっていないと手が動かないため、暗記だけでは2学期後半に伸び悩みます。
Q. アールとヘクタールは覚えなくてもよいですか
学校のテストには出るため、覚える必要があります。日常で使わない単位なので、数字ではなく「10m四方」「100m四方」という広さの絵で覚えると、忘れても作り直せます。
Q. 学校の進度に追いつかないまま単元が終わりそうです
面積は5年生の三角形・平行四辺形の面積、6年生の円の面積につながります。焦って全部を終わらせるより、1cm²の意味と長方形の公式だけを年内に固めるほうが、次の学年で効きます。
まとめ
小4の面積は、公式そのものより「1cm²が何個分か」という土台で決まります。最初にやるのは、答案を並べて4つの型のどれかを見分ける作業です。手をつける順番は、①意味 → ②単位の混在 → ③複合図形 → ④単位換算です。
家庭での手当ては短くて足ります。1cm方眼のノートに長方形をかいてマスを数える。計算の前に単位をそろえて書き直す。複合図形は「分ける」1つに絞る。換算は長さに戻して考える。直すのは1度に1か所です。
2週間続けて答案が変わらないときは、練習量を足すより、止まっている場所を外の目で見てもらう段階です。
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参考にした情報
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編」(PDF)
- スタディサプリ小学講座 公式サイト(https://studysapuri.jp/course/elementary/)
- ワンダーボックス 公式サイト(https://box.wonderfy.inc/)
※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。