学習の悩み・選び方

小2で単位(かさ・長さ)がわからない|家庭での教え方

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「1L は何 dL? と聞くと、毎回答えが変わる」 「ものさしは使えるのに、テストになると答えがずれている」 「dL なんて大人でも使わないのに、なぜ覚えさせるんだろう」

小学2年生の算数で、多くのご家庭が同じところで足を止めます。**単位(かさと長さ)**です。九九のように「唱えて覚える」やり方が通じないので、親のほうも教え方に困りやすい単元です。

先に結論をお伝えします。単位でつまずく子の多くは、覚える量が足りないのではなく、「どれくらいの量か」の感覚(量感)がないまま、数字の変換だけを暗記させられている状態です。ここを分けて考えると、家庭でやることがはっきりします。

この記事では、小2で習う単位の全体像、つまずきを3つに切り分ける方法、家庭でできる教え方の順番、そして教材を足すかどうかの判断材料をまとめます。学習の進み方には個人差があるので、「うちの子はどこで止まっているか」を見つける材料としてお読みください。

小2で習う単位は、実は2種類が同時進行している

まず、お子さんが何を相手にしているかを整理します。小学2年生の算数では、かさ長さという別々の単位が、そう遠くない時期に登場します。

  • かさ:L(リットル)・dL(デシリットル)・mL(ミリリットル)
  • 長さ:cm(センチメートル)・mm(ミリメートル)、そのあとに m(メートル)

覚える関係は次の5つだけです。

種類関係
かさ1L = 10dL
かさ1L = 1000mL
かさ1dL = 100mL
長さ1cm = 10mm
長さ1m = 100cm

たった5つ、と大人は思います。ところが子どもにとっては、「10倍のグループ」と「100倍のグループ」と「1000倍のグループ」が入り混じった、規則性の見えない5つです。しかも、かさと長さで似た記号(mL と mm の「m」)が出てくるので、混同も起きます。

dL だけがとりわけ覚えにくい理由

L と mL は、ペットボトルや牛乳パック、料理の計量カップで毎日目にします。ところが dL は日常生活でほとんど使われません。見たことがないものは、記号だけ覚えても頭に残らないのが自然です。

つまり dL は「忘れやすい単位」だと最初から割り切って、実物で見せる回数を意図的に増やす必要があります。ここが家庭の出番です。

つまずきを3つのタイプに切り分ける

「単位がわからない」とひとことで言っても、中身は違います。次の3つの質問で確かめてみてください。所要時間は5分ほどです。

タイプ1:道具が読めない(ものさし・ますの読み方)

確かめ方:ものさしを渡して、消しゴムなど身近な物の長さを測らせてみます。

  • ものさしの端(0)に物の端を合わせていない
  • 「1cm の中に小さい目もりが10個ある」ことを数えたことがない
  • 大きい数字だけを読んで、mm の部分を飛ばしている

このどれかに当てはまるなら、原因は計算ではなく道具の使い方です。かさも同じで、ますに水を入れたとき「どの線まで入れるか」があいまいなままの子がいます。

タイプ2:量感がない(どれくらいの量かイメージできない)

確かめ方:「3L ってどれくらい?」「8dL は牛乳パックだと何本分くらい?」と聞いてみます。

答えに詰まる、あるいは「30」「800」と数字だけで返してくるなら、量のイメージが頭の中にない状態です。この状態だと、テストで「答えが 500L」のような明らかにおかしい数字を書いても、本人は違和感を持てません。

タイプ3:変換ができない(数字の操作でつまずく)

確かめ方:「5cm は何 mm?」→「5cm3mm は何 mm?」の順に聞きます。

前者は答えられるのに後者で止まるなら、2つの単位が混ざった形の処理でつまずいています。逆に前者から答えられないなら、関係そのものが定着していません。

小2 算数 | 単位のつまずき

3つのタイプと、家庭でやるべきことの違い

同じ「わからない」でも、効く手当てが違います

ドリルを増やす実物で測る教材・映像で解説を見る
タイプ1 道具が読めない ものさし・ますの使い方 × 読み方が違うまま数だけ増える 目もりを一緒に数えれば直る 見るだけでは手が動かない
タイプ2 量感がない どれくらいの量か分からない × 数字合わせの練習になりやすい 注ぐ・測る体験が効きやすい 映像だけでは実感が薄い
タイプ3 変換ができない 5cm3mm は何mm など 反復が効きやすい部分 測るだけでは変換は身につかない 解き方の手順を見直せる
  • ※タイプは重なることがあります。当てはまるものが複数ある場合は、タイプ1から順に手当てしてください
  • ※効果の出方には個人差があります

まなびとこども

図のとおり、タイプ1と2にドリルを足しても空回りしやすいのがこの単元の難しさです。まず道具と量感、そのあとに変換の練習、という順番を守ってください。

家庭での教え方【順番つき】

ステップ1:ものさし・ますの「0」を一緒に確認する

最初にやることは説明ではなく、一緒に測ることです。

  1. ものさしの左端が「0」であること、そこに物の端を合わせることを実際にやって見せる
  2. 1cm の中の小さい目もりを、鉛筆の先で指しながら一緒に10個数える
  3. 「だから 1cm は 10mm なんだね」と、数えたあとに言葉をつける

順番が大事です。「1cm=10mm だから覚えなさい」ではなく、数えてから言葉にする。この一往復があるだけで定着がまるで違います。かさも同じで、1L のますに 1dL のますで水を10回入れてみせると、「1L=10dL」がその場で腑に落ちます。

ステップ2:家の中のものに単位を貼っていく(量感づくり)

量感は、机の上では育ちません。台所と洗面所が教室になります。

  • 牛乳パック(1L)、ペットボトル(500mL、2L)、コップ(およそ200mL)を並べて見せる
  • 「このコップ5杯で1L だね」と、実際に注いで確かめる
  • お風呂の桶、バケツ、計量スプーンなど、大きさの違うものを触らせる
  • 長さは、ノートの短い辺、テレビの幅、身長など、家にある物を測ってメモする

ここでは計算させないことが大切です。目的は「1L ってこれくらい」「1m ってこれくらい」という体の記憶をつくることだけです。1日5分、料理や片づけのついででかまいません。

ステップ3:L → dL → mL の順で並べ直す

学校では dL から先に習うことがありますが、家庭で復習するときは、子どもがよく知っている L から入るほうが納得しやすいと言われています。

  1. まず L(牛乳パック、ペットボトル)
  2. 次に mL(ペットボトル、料理の計量カップ)
  3. 最後に dL(見慣れない分、実物のますで念入りに)

見慣れた単位を土台にして、見慣れない単位をその間に置く。この並べ直しだけで「dL がわからない」が減ることがあります。

ステップ4:変換は「2段階」で聞く

ここでようやく数字の練習です。いきなり難しい形を聞かないのがコツです。

  • ×「5cm3mm は何 mm?」といきなり聞く
  • ○「5cm は何 mm?」→(50mm と答えられたら)「そこに3mm を足すと?」と2段階で聞く

かさも同じです。「1L5dL は何 dL?」なら、「1L は何 dL?」→「そこに5dL を足すと?」の順にします。大きいほうの単位をそろえてから足すという手順を、口に出して一緒にやってください。

ステップ5:たし算・ひき算は「部屋」に分ける

「8cm5mm + 4cm2mm」のような計算でつまずく場合は、cm の部屋と mm の部屋を紙に線で分けて書く方法が有効です。筆算のように、それぞれの部屋の中だけで縦に計算します。混ざらなくなるだけで、正答率が変わる子がいます。

つまずきを長引かせる、よくある関わり方

  • その場で答えを教えてしまう:単位は「思い出す」ことに意味がある単元です。5秒待ってから、ものさしや牛乳パックを指さすヒントにとどめてください。
  • プリントの枚数で解決しようとする:タイプ1・2の子には逆効果になりやすく、「算数がきらい」だけが残ります。
  • dL を無視する:日常で使わないからと飛ばすと、3年生以降の単位(kg・g、km・m など)でまとめてつまずきやすくなります。
  • 上の学年の単位を先取りさせる:小2の量感が固まる前に kg や km を足すと、混乱が増えるだけのことがあります。

家庭でのフォローに限界を感じたときの選択肢

ここまでの手当てをしても進まない場合、あるいは単位以外(九九、時こく、文章題)でも同時に止まっている場合は、家庭の工夫だけで抱えるより、教材の力を借りたほうが親子とも楽になります。

判断の目安はシンプルです。

  • 単位だけの問題 → ものさし・ます・無料プリントで足ります。教材を増やす必要はありません。
  • 算数全体の理解が薄い/授業の説明を聞き逃している → 解説を何度でも見直せる教材を検討する段階です。
  • 親が横につく時間が取れない → 丸つけや進み具合の管理を任せられる仕組みがあると続きます。

とくに単位は、手を動かして測る体験と相性がいい単元です。紙の教材や体験型の付録がある通信教育は、この点で家庭の負担を減らしてくれます。

いきなり契約する必要はありません。多くの通信教育は、無料の体験教材や資料を取り寄せて、子どもが実際に手を動かすかどうかを見てから決められます。合わなければ、そこで見送って構いません。

受講費は学年・支払い方法・入会時期によって変わり、キャンペーンも入れ替わります。金額は必ず公式サイトの最新表示でご確認ください(要確認)。効果の出方にも個人差があるため、「これを使えば単位が得意になる」とは言えません。あくまで、家庭のフォローを支える道具のひとつとしてお考えください。

よくある質問

Q. dL は将来使わないのに、覚える意味はありますか

日常での出番は確かに少ないですが、dL は「10倍ずつ大きくなる仕組み」を学ぶための踏み台になっています。ここを飛ばすと、3年生以降に出てくる kg と g、km と m の関係でつまずきやすくなります。単位そのものより、仕組みを体験させると考えてください。

Q. どれくらいの期間で身につきますか

個人差が大きく、一概には言えません。ただ、タイプ1(道具の読み方)は一度一緒に数えるだけで直ることがあり、タイプ2(量感)は日常の中で繰り返すぶん時間がかかる、という傾向はあります。日数ではなく、3つのタイプのどれが残っているかで進み具合を見てください。

Q. 学校のテストが終わってしまいました。今さらやり直す意味はありますか

あります。単位は3年生の kg・g、km・m、4年生以降の面積・体積へとつながっていく土台です。テストの点ではなく、次の学年でつまずかないための復習として、量感づくりだけでも続ける価値があります。

Q. 親が教えるのが苦手でも大丈夫ですか

この単元で親がやることは、教えることではありません。ものさしを一緒に持つ・水を注がせる・目もりを一緒に数えるという進行役です。答えは教科書に載っています。説明がうまい必要はまったくありません。

Q. 市販のドリルと通信教育、どちらがいいですか

単位だけが弱いならドリルで足ります。算数全体が心配、あるいは丸つけの時間が取れないなら通信教育のほうが続きやすい傾向があります。上の比較表のとおり、ドリルはタイプ3(変換)には効きますが、タイプ1・2には向きません。

まとめ

小2で単位がわからないのは、覚える気がないからではありません。量のイメージがないまま、数字の変換だけを暗記させられていることがほとんどです。

  1. ものさし・ますの「0」と目もりを、一緒に数えて確かめる
  2. 牛乳パックやコップで、1L・1m の実感をつくる(計算はしない)
  3. L → dL → mL の順に並べ直して、知っている単位から入る
  4. 変換は「5cm は何 mm?」→「そこに3mm を足すと?」の2段階で聞く
  5. たし算・ひき算は cm の部屋と mm の部屋に分けて書く

台所で牛乳パックを見せるだけでも、それは立派な算数の時間です。プリントの枚数を増やす前に、まず1回一緒に測ってみる。順番をひとつ変えるだけで、お子さんの手応えが変わることがあります。

あわせて読みたい

参考にした情報

  • 小学館「みんなの教育技術」小2算数「水のかさ」「長さ」指導アイデア(1L=1000mL の関係、1cm に満たない長さと mm の意味の指導)
  • RISU 学び相談室「算数の『水のかさ』が苦手で困っています」(計量カップやコップで量感をつかむ関わり方、L → dL → mL の順で教える考え方)
  • 進研ゼミ小学講座 公式サイト(無料体験教材・資料請求、チャレンジタッチ専用タブレットの代金条件。2026年8月28日確認)

※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。