小1の引き算で指を使うのをやめられない|やめさせるべき?家庭での関わり方
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「13ひく5はいくつ?」と聞くと、うちの子はいつも指を折って数え始める——。小学1年生の引き算で、いつまでたっても指が離れず、「このままで大丈夫かな」「やめさせたほうがいいのかな」と心配になっている保護者の方は少なくありません。まわりの子はもう暗算しているように見えると、なおさら焦ってしまいますよね。
結論から言うと、小1の段階で指を使うこと自体は、悪いことでも遅れているサインでもありません。むしろ、指は数を「見える形」にしてくれる大切な道具です。大事なのは、無理に指を取り上げることではなく、指を使いながら「数のまとまり」を体で覚え、自然に指が要らなくなるように関わってあげることです。この記事では、専門用語をかみくだきながら、家庭でできる関わり方を整理します。
まず結論:指は「取り上げる」のではなく「卒業させる」もの
引き算で指を使う子に、いきなり「指を使っちゃダメ」と言うのは逆効果になりがちです。指という頼れる道具を取り上げられると、子どもは不安になって計算そのものを嫌がったり、答えを当てずっぽうで言うようになったりすることがあります。
目指したいのは、次の順番です。
- 今は指を使ってOKと受けとめ、安心して計算させる
- 遊びの中で**「10の分け方」**(足して10になる組み合わせ)を体になじませる
- 数を10のかたまりで見る練習を少しずつ足していく
- 慣れてきたら、指なしでできる問題から指を卒業していく
「やめさせる」ではなく「卒業させる」。この気持ちの持ち方だけで、家庭での関わりはずいぶん楽になります。
そもそも、なぜ引き算で指を使うのか
引き算でつまずきやすいのは、多くが**「くり下がりのある引き算」**(たとえば13ひく5のように、一の位だけでは引けない計算)です。ここで指が必要になるのには、はっきりした理由があります。
- 「数の分け方」がまだ体に入っていない … くり下がりの引き算は、「13を10と3に分ける」「10から5を引いて5、それに3を足して8」というように、頭の中で数を分けたり合わせたりします。この「分ける・合わせる」がまだ自動でできないと、指で1つずつ確かめるしかありません。
- 指は数を「見える形」にしてくれる … 頭の中だけで数を動かすのは、大人が思うより難しい作業です。指を使うのは、目に見えない数を見える形にして安心して考えるための、自然な工夫です。
- 10までの計算が、まだ「覚える」までいっていない … 「7は3と4」のような小さな数の分け方が、考えないと出てこない段階だと、大きな数の計算はどうしても指に頼ります。
つまり、指を使うのは「サボり」でも「遅れ」でもなく、土台となる『数の分け方』がまだ育っている途中というだけのことが多いのです。ここを育ててあげれば、指は自然と要らなくなっていきます。
やってはいけない関わり方
良かれと思ってやったことが、かえって指への依存や算数ぎらいにつながることがあります。次の3つは避けましょう。
- 「指を使うな」と取り上げる … 頼れる道具を急に奪うと、不安から計算を嫌がるようになります。まずは使わせたままで大丈夫です。
- スピードや正確さを、今すぐ求める … 「まだ数えてるの?」と急かすと、あわてて間違え、自信をなくします。今は速さより「合っている」を大事にします。
- まわりの子と比べる … 「◯◯くんはもうできるのに」は、子どものやる気をいちばん削ります。数の分け方が身につくスピードには個人差があります。
家庭でできる関わり方(お金をかけずにできる順)
指を「卒業」させるカギは、**「10の分け方」と「数を10のかたまりで見る力」**を、遊びの中で育てることです。ドリルを増やす前に、次のような関わりから試してみてください。
- 「10になるペア」を遊びで覚える … 「3といくつで10?」とクイズにしたり、おふろで「あと何を足すと10?」と声をかけたりします。1と9、2と8、3と7、4と6、5と5——この組み合わせが考えずに出てくると、計算がぐっと楽になります。
- おはじき・ブロックなど「見て動かせる物」を使う … 指の代わりに、10個のかたまりを作れる物(おはじき、ブロック、10円玉と1円玉など)で数を動かします。「10のかたまりから引く」感覚が、目で見て分かります。
- 「さくらんぼ計算」で数を分ける練習をする … 学校でも習う、数を2つに枝分かれさせる書き方です。13ひく5なら、13を10と3に分けて(さくらんぼの実のように)、10から5を引いて5、5に3を足して8、と進めます。数を分けて考えるくせがつきます。
- 1日1〜2問だけ、口に出して一緒に解く … 量より「毎日ちょっと」が効きます。「まず10から引いてみようか」と、考える順番を声にして見せてあげてください。
これらを2〜3週間続けると、「指を全部折らなくても、10のかたまりで考えられる」場面が増えてきます。あわてず、遊びの延長で続けるのがコツです。
「指を使うのをやめさせる」と「今は使わせる」、どちらが良い?
「無理にでもやめさせたほうが伸びるのでは」と迷う方も多いので、考え方を整理しておきます。どちらが正解というより、段階によって使い分けるのが現実的です。
小1の引き算 | 指を使うことへの向き合い方
「今は使わせる」と「無理にやめさせる」のちがい
どちらが正しいというより、育ちの段階で使い分けます
| 安心して計算できるか | 数の分け方が育つか | 向いている場面 | |
|---|---|---|---|
| 今は指を使わせる(土台づくり優先) 入学〜数の分け方が未定着の時期 | ○ 安心して取り組める | △ 遊びの工夫を足すと育つ | ○ つまずき始め・自信がない時 |
| 無理に指をやめさせる 土台が未定着のまま急ぐ | × 不安で計算を嫌がりやすい | × 当てずっぽうが増えることも | △ 土台ができた後の仕上げ以外は不向き |
- ※「10の分け方」が身につくと、指は自然と要らなくなっていきます。育つ速さには個人差があります。
まなびとこども
土台となる「数の分け方」が育つ前に指だけ取り上げても、代わりの考え方がないので、かえって混乱します。まず土台を育て、できるようになった問題から指を卒業していく——この順番がおすすめです。
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スタディサプリ小学講座ただし、教材を足せば必ず指が卒業できるわけではありません。あくまで家庭での声かけ・遊びが土台で、通信教育はその練習を助ける道具、という位置づけで考えてください。
注意点・人を選ぶ点
- 卒業のスピードには個人差がある … 早い子で数週間、ゆっくりな子だと数か月かかることもあります。「必ずこの時期までに」と期限を決めすぎないほうが、親子とも楽です。
- 指が完全になくなるまで待たなくていい … 大きい数や難しい問題では、大人でも指やメモを使います。「かんたんな問題は指なし、難しい問題は指を使ってOK」で十分です。
- どうしても改善が見られず心配なとき … 数の理解に強い困りごとが続く場合もあります。極端に定着しない・本人がとても苦しそうなときは、学校の先生に相談してみると安心です。
- 教材はあくまで補助 … 通信教育やアプリを足しても、家庭での声かけがゼロになるわけではありません。1日数分でも「できたね」と寄り添う関わりは残ります。
「必ずできるようになる」「絶対に○週間で卒業できる」といったものではありません。まずは子どもが安心して数と向き合えているかを、いちばんの物差しにしてあげてください。
よくある質問(FAQ)
Q. 2年生になっても指を使っていたら、遅れているのでしょうか? A. 難しい問題で時々使う程度なら、心配しすぎなくて大丈夫です。ただ、かんたんな1けたの計算まで毎回全部の指を折っている場合は、「10の分け方」がまだ体に入っていないサインなので、遊びでその土台を育て直してあげると変わってきます。
Q. 「指を使わないで」と言うのは、やっぱりダメですか? A. 土台ができる前に言うのは避けたほうが無難です。まず数の分け方が身についてから、「この問題は指なしでいけるかな?」と、できそうな問題に絞って声をかけると、無理なく卒業に向かえます。
Q. さくらんぼ計算がうまくできません。教え方が悪いのでしょうか? A. 数を頭の中で分けるのは、子どもには思ったより難しい作業です。いきなり書かせず、おはじきやブロックで「10と3に分ける」動きを目で見せてあげると、書く前に感覚がつかめます。
Q. 親が横についていられないのですが、続けられますか? A. 1日1〜2問、口に出して一緒に解くだけでも効果があります。時間が取れない日は、おふろやお出かけの移動中に「あと何で10?」とクイズを出すだけでもかまいません。
まとめ:指は「取り上げる」のではなく「卒業させる」
小1の引き算で指を使うのは、遅れでもサボりでもなく、土台となる「数の分け方」がまだ育っている途中というサインであることがほとんどです。無理に指を取り上げると、不安から算数そのものを嫌がってしまうこともあります。
まずは「今は使ってOK」と受けとめ、遊びの中で「10の分け方」と「10のかたまりで見る力」を育てる。できるようになった問題から、少しずつ指を卒業していく。この順番でいけば、あわてず、算数ぎらいにもさせずに前に進めます。家庭だけでは不安なときは、順を追って練習できる通信教育の無料体験から、お子さんの反応を確かめてみてください。
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参考にした情報
- ベネッセ教育情報サイト(小1・算数はくり上がりでつまずく): https://benesse.jp/kyouiku/202012/20201222-2.html
- RISU 学び相談室(繰り下がりのある引き算の教え方): https://www.risu-japan.com/soudan/kurisagari_20250212/
- 北海道科学大学(さくらんぼ計算とは): https://www.hus.ac.jp/hokukadai-jiten/detail/cce18777ce64ecb93234b864f942ecb7ce5b11b6-18000/
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