中3理科で天体の動きがわからない|日周運動と年周運動で止まる理由
学習の悩み・選び方

中3理科で天体の動きがわからない|日周運動と年周運動で止まる理由

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中3理科の天体の単元に入ってから、星の動きの問題だけ点が取れない。「1時間に15度」は覚えているのに、テストでは星を逆の向きに動かしてしまう。こうした相談は、運動とエネルギーが終わって天体に入る2学期の後半に増えます。

天体でつまずく原因は、ほとんどが3つのどれかです。一番多いのは、1日の動き(日周運動)と1年の動き(年周運動)の数字が混ざることです。 残りの2つは、空の方角ごとに星の動く向きが読めないことと、「何時間後」「何か月後」の位置の計算で止まることです。2つの動きを「地球が何をしているか」から分けて覚え直すと、取り違えは減ります。

天体でつまずく原因は3つ

星の動きの問題で手が止まる原因は、次の3つに分かれます。

夜空の星の動きを見上げる中学生
  1. 日周運動の「1時間に15度」と、年周運動の「1か月に30度」が混ざる
  2. 東・西・南・北の空で、星がどちら向きに動くか読めない
  3. 「2時間後」「3か月後」の星の位置や、見える時刻を計算できない

1つ目の子は、穴埋めで15度と30度を入れ違えます。2つ目の子は、北の空の図で時計回りに星を動かします。3つ目の子は、基本の用語は言えるのに、時刻と月が両方出てくる問題で止まります。

中3理科で習う天体の中身

中学校で学ぶ内容は、文部科学省の中学校学習指導要領で決まっています。第2分野では、天体の日周運動を地球の自転と結びつけて理解することが求められています。星座の年周運動や太陽の南中高度の変化を、地球の公転や地軸の傾きと結びつけることも同じ単元に入っています。

教科書では、主に次の内容が出てきます。

  • 透明半球を使った太陽の1日の動きの観察
  • 東・西・南・北の空での星の動き(日周運動)
  • 同じ時刻に見える星座が季節で変わる動き(年周運動)
  • 季節による太陽の南中高度(真南に来たときの高さ)と昼の長さの変化

覚えることが多く見えますが、星の動きの問題のほとんどは「地球が1日に1回転する」「地球が1年に1周する」の2つから説明できます。

原因を見分ける3つの質問

どこで止まっているかは、子どもに3つ聞けば切り分けられます。親が天体を覚えている必要はありません。教科書の天体のページを開いて、答え合わせに使ってください。

質問1「星が1時間に15度動くのは、地球の何が原因?」

「地球の自転」と答え、「24時間で360度回るから」まで言えなければ、原因は1つ目です。数字だけ覚えて理由を言えない子は、年周運動の30度と混ざりやすい状態です。

質問2「北の空の星は、北極星を中心に時計回りと反時計回りのどちらに動く?」

「反時計回り」と答えられなければ、原因は2つ目です。南の空との向きの違いを説明できるかも、あわせて聞いてください。

質問3「夜8時に真南に見えた星は、1か月後には何時に真南に見える?」

「2時間早い夜6時ごろ」と言えなければ、原因は3つ目です。「1か月で30度ずれる。30度は2時間分」まで説明できれば、計算の仕組みは分かっています。

家庭での直し方3ステップ

原因が分かったら、1から順に埋めます。計算問題から手をつけても、15度と30度の区別があいまいなままだと、同じところで止まります。

家で地球儀とライトを使って天体の動きを確かめる親子

ステップ1 15度と30度を地球の動きから出し直す

最初に、2つの数字を子ども自身に計算で出させます。暗記した数字を言わせるのではなく、割り算で出すのがポイントです。

  • 日周運動:地球が1日(24時間)に1回転する。360度÷24時間=1時間に15度
  • 年周運動:地球が1年(12か月)に太陽の周りを1周する。360度÷12か月=1か月に30度
日周運動年周運動
原因になる地球の動き自転(1日に1回転)公転(1年に1周)
動く角度1時間に約15度1か月に約30度
比べ方同じ日の、時刻を変えて見る同じ時刻に、日を変えて見る
動く向き東から西へ東から西へ

どちらも星は東から西へ動きます。 違うのは、比べる条件が「時刻を変える」のか「日を変える」のかだけです。問題文に「同じ日の午後8時と午後10時」とあれば日周運動、「1月15日と2月15日の午後8時」とあれば年周運動と見分けさせてください。

ステップ2 方角ごとの向きは体の向きで確かめる

星の動く向きは、図の上で覚えるより、子どもを実際にその方角へ向かせて確かめるほうが混ざりにくくなります。基本は「星は東からのぼって西へしずむ」の1つだけです。

  • 南を向いたとき:左手が東、右手が西。星は左から右へ動く
  • 北を向いたとき:右手が東、左手が西。星は北極星を中心に反時計回りに回る
  • 東を向いたとき:星は右ななめ上へのぼっていく
  • 西を向いたとき:星は右ななめ下へしずんでいく

北の空だけ向きが逆に見えるのは、子どもの体の向きが南と反対になるからです。リビングで「こっちが南だとしたら、東はどっちの手?」と1回やらせると、北の空の反時計回りが納得しやすくなります。

太陽も日周運動をします。透明半球に1時間ごとに記録した点の間かくが同じになるのは、地球が同じ速さで自転しているためです。点の間かくの長さから日の出の時刻を求める問題もよく出るため、比の計算に慣れていない子は、ここで一度確認しておくと安心です。

ステップ3 時刻と月の両方が動く問題は2回に分けて動かす

「1月15日午後8時に真南に見えた星は、3月15日午後10時にはどこに見えるか」のように、日と時刻の両方が変わる問題では、動きを2回に分けて考えます。

  1. まず月だけ動かす:2か月で30度×2=60度、西へ動く
  2. 次に時刻だけ動かす:2時間で15度×2=30度、西へ動く
  3. 足し合わせる:合計90度、西へ動く

1回で計算しようとすると、15度と30度のどちらを掛けるかで迷います。 月の動きと時刻の動きを紙に分けて書かせてください。

見える時刻を聞く問題では、「同じ位置に見える時刻は1か月で約2時間早くなる」を使います。30度は日周運動の2時間分なので、1か月たつと2時間早い時刻に同じ位置へ来ます。1日あたりでは約4分早くなる計算です。

3つの原因と直し方の早見表

中3理科 | 天体の動きのつまずき

原因ごとに効く直し方の違い

止まっている場所によって、最初に手をつける練習が変わります

15度と30度の混同方角ごとの向き時刻と月の計算
15度と30度を割り算で出す ステップ1 ○ 地球の動きから数字を出し直せる △ 向きは別に練習が要る △ 計算の土台になる
体の向きで方角を確かめる ステップ2 △ 直接は助けにならない ○ 北の空の回り方を説明しやすくなる △ 西へ動く向きの確認に役立つ
月と時刻を2回に分けて動かす ステップ3 △ 数字の確認にはなる △ 直接は助けにならない ○ 掛ける数字で迷いにくくなる
  • ※どの方法でも、学習の進み方には個人差があります。原因が1つ目ならステップ1から始めるのが目安です

まなびとこども

数字が混ざる子は、割り算で出し直すところから入ります。向きで止まる子は、体の向きを使って方角を確かめます。計算で止まる子は、月の動きと時刻の動きを分けて書く練習をします。

親がやりがちな3つの失敗

失敗1 「1時間15度・1か月30度」を語呂で覚えさせる

数字だけを覚えると、穴埋め問題は解けます。ただし「なぜ1時間に15度なのか」を説明させる問題では、語呂が役に立ちません。360度を24や12で割る式を1回書かせてから覚えるほうが、入れ違いが起きにくくなります。

失敗2 図を見せるだけで向きを説明する

大人には当たり前に見える天球の図でも、中3の子にはどちらから見た図なのかが分かりにくいものです。教科書の図を開き、「観測者はどっちを向いている?」と指さしで確認してから、星の動きを聞いてください。

失敗3 季節の星座を丸暗記させる

真夜中に南の空に見える星座は、地球をはさんで太陽と反対側にある星座です。公転の図で、地球から見て太陽と反対の方向を指させば、季節ごとの星座は暗記しなくても答えられます。

計算の比で止まっている場合は、同じ中3理科の仕事と仕事率の記事で扱った「式を分けて書く」練習が役に立ちます。

家庭以外で見てもらう選択肢

天体のつまずきは、図のどこを見てどう計算したかを聞いてもらうと、原因が早く分かります。答案だけでは、数字の混同なのか、向きの読み違いなのかが区別しにくいためです。

まず頼りたいのは学校の先生です。費用がかからず、定期テストの出題範囲を最もよく知っています。質問に行く時間が取れない場合や、受験に向けて理科の他の単元や数学にも取りこぼしが重なっている場合に、家庭の外の指導が候補になります。

理科を含めてオンライン個別指導を使う場合

中学生向けのオンライン個別指導の1つに苦手克服塾があります。公式サイトによると、週2コマのマンツーマン指導をオンラインで行っています。対応教科は数学・英語・国語・社会・理科の5教科です。毎回の授業後に、内容を保護者へ報告する仕組みも案内されています。

料金は月額29,800円(税込32,780円)からで、入塾金は0円と記載されています。2週間の無料体験があります(最終確認日:2026-10-09)。学年ごとの正確な料金は公式サイトでご確認ください。

週2回の指導なので、天体の1単元だけ見てほしい家庭には、回数も費用も多めです。中3の後半は受験に向けた復習も重なるため、理科全体や数学でも点が落ちている場合に、検討する価値が出てきます。画面越しの指導が合うかどうかは子どもによって差があるため、無料体験で確かめてから決めてください。合わなければ見送って構いません。

よくある質問

南中高度の計算も覚える必要がありますか

南中高度の計算は、天体の定期テストでよく出ます。春分・秋分の日は「90度から緯度を引く」、夏至の日はそこに地軸の傾き23.4度を足し、冬至の日は23.4度を引きます。星の動きの3つの原因を整理してから取り組むと、地軸の傾きの話が入りやすくなります。

天体は高校入試にも出ますか

中3理科の内容は、高校入試の出題範囲に含まれます。天体は、星の動きの図や透明半球の記録と組み合わせた形で出ることがあります。出題の形式は都道府県や学校によって違うため、志望校の過去問で確認してください。

親が理科を覚えていなくても教えられますか

教える必要はありません。3つの質問で止まっている場所を見分け、教科書の図と答え合わせをする役で十分です。子どもに「1時間に15度になるのはなぜ?」と聞くだけでも、理解しているかどうかは分かります。

実際の星を見る勉強は役に立ちますか

晴れた夜に、同じ星を1時間あけて2回見ると、東から西へ動く日周運動を確かめられます。スマートフォンの星座アプリを使えば、方角と星座の名前も分かります。ただし街の明かりで見える星は限られるため、テスト前の時間は教科書の図での練習を優先してください。

まとめ

中3理科の天体でつまずく原因は、空間の感覚が足りないからではありません。数字の混同・方角ごとの向き・時刻と月の計算のどれかが抜けているだけです。

  • まず3つの質問で、どこで止まっているかを切り分ける
  • 15度と30度は、360度を24と12で割って出し直す
  • 方角ごとの向きは、子どもの体を南と北に向けて確かめる
  • 日と時刻が両方変わる問題は、月と時刻を2回に分けて動かす

天体は、地球の自転と公転の2つが分かると、残りの動きを自分で組み立てられるようになる単元です。まずは教科書を開いて、「1時間に15度になるのはなぜ?」と今夜1回だけ聞いてみてください。

学習の進み方には個人差があります。取り組んだ結果が、すぐに点数へ表れない場合もあります。

あわせて読みたい

参考にした情報

  • 文部科学省「中学校学習指導要領 第2章 各教科 第4節 理科」第2分野 地球と宇宙(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/chu/ri.htm)
  • 日周運動・年周運動の角度、方角ごとの星の動き、南中高度の求め方は、中学理科の教科書・学習教材に共通する内容による
  • 苦手克服塾 公式サイト(対応教科・料金・無料体験・指導形式。https://nigate-kokufuku.jp/ 最終確認日:2026-10-09)

※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。