学習の悩み・選び方

中3理科で力の合成・分解がわからない|平行四辺形の作図で止まる理由

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中3理科の「力の合成・分解」で、作図の問題だけ白紙で返ってくる。入試に向けた復習で解き直しても、斜面の問題になると手が止まる。この単元は、計算よりも作図で点を落とす子が多いところです。

つまずく原因は、ほとんどが3つのどれかです。一番多いのは、合成と分解で「どの線を対角線にするか」を取り違えている間違いです。 残りの2つは、平行線を正確に引く手順と、斜面上の重力の分け方です。どこで止まっているかが分かれば、家庭で直す順番も決まります。

力の合成・分解でつまずく原因は3つ

作図で手が止まる原因は、次の3つに分かれます。

  1. 合成と分解で、対角線と辺を取り違えている
  2. 平行線を目分量で引いていて、平行四辺形が崩れる
  3. 斜面の問題で、重力をどの向きに分けるか決められない

1つ目は、分解の問題で、もとの力を平行四辺形の辺にしてしまうタイプです。2つ目は、考え方は合っているのに、作図の矢印の長さがずれて答えが合いません。3つ目は、平らな面の問題は解けるのに、斜面の問題だけ空欄になる子に多く見られます。

中3理科で習う力の合成・分解の中身

中3理科の内容は、文部科学省の中学校学習指導要領で決まっています。「運動とエネルギー」の単元で、力のつり合いと合成・分解を学びます。同じ単元には、水中の物体にはたらく力(水圧と浮力)も入っています。

  • 力の合成:2つの力を、同じはたらきをする1つの力(合力)にまとめる
  • 力の分解:1つの力を、同じはたらきをする2つの力(分力)に分ける

一直線上にない2つの力は、平行四辺形を使って作図します。単元を習う時期は、教科書の会社によって違います。たとえば大日本図書の教科書では、3年の最初の単元に置かれています。

原因を見分ける3つの質問

どこで止まっているかは、子どもに3つ聞けば切り分けられます。親が物理を覚えている必要はありません。

質問1「合成のとき、合力は平行四辺形のどこになる?」

「2つの力を辺にして、対角線が合力」と言えなければ、原因は1つ目です。続けて「分解のときは?」と聞き、「もとの力が対角線」と言えるかも確かめます。

質問2「平行な線は、どうやって引いている?」

「なんとなく」「方眼のマスを見て」と答えたら、原因は2つ目の可能性があります。作図の答案を見て、平行四辺形の向かい合う辺の長さがそろっているかを確認してください。

質問3「斜面の上の物体の重力は、どの2つの向きに分ける?」

「斜面に沿った向きと、斜面に垂直な向き」と答えられなければ、原因は3つ目です。

3つとも答えられるのに点が取れない場合は、矢印の長さの読み取りで間違えている可能性があります。方眼1目盛りが何Nかを、問題文で確かめる習慣があるかを見てください。

合成と分解の違いを1枚で整理

合成と分解は、同じ平行四辺形を使うので混ざりやすい単元です。違いは「最初に紙に書いてある力が、辺になるか対角線になるか」だけです。

中3理科 | 力の合成と分解

合成と分解の作図の違い

平行四辺形のどこに、最初の力を置くかで見分けます

最初に書いてある力平行四辺形での位置作図で引く線
力の合成 2つの力を1つにまとめる ○ 2つの力 ○ 2つの力がとなり合う2辺 ○ 対角線(これが合力)
力の分解 1つの力を2つに分ける ○ 1つの力と、分ける2つの向き ○ もとの力が対角線 ○ 2つの向きに沿った2辺(これが分力)
よくある間違い 分解でもとの力を辺にする △ 1つの力 × もとの力を辺にしてしまう × 分力が長すぎる・向きがずれる
  • ※分解の問題では、分ける2つの向きが問題文や図で指定されていることがほとんどです

まなびとこども

分解の問題で迷ったら、「もとの力は、平行四辺形の中で一番長い斜めの線になる」と声に出させます。分力のほうがもとの力より長くなる作図は、たいてい対角線と辺を取り違えています。

家庭での直し方3ステップ

原因が分かったら、1から順に埋めます。斜面の問題から手をつけても、対角線と辺の区別がついていなければ同じところで止まります。

ステップ1 対角線と辺の区別

最初に、ノートに平行四辺形を1つ描き、辺と対角線を色ペンで分けます。

  • 合成:2つの力の矢印を、根元をそろえて2辺に置く。対角線を引けば合力
  • 分解:もとの力の矢印を対角線に置く。指定された2つの向きに沿って辺を作れば分力

矢印は、どれも同じ点(力がはたらく点=作用点)から出ます。合力も分力も、作用点から矢印を引く決まりです。根元がずれた矢印は、向きと長さが合っていても減点されることがあります。

一直線上の2力も先に確かめます。同じ向きなら大きさを足し、反対向きなら大きいほうから小さいほうを引きます。平行四辺形を使うのは、2つの力の向きが一直線上にないときだけです。

ステップ2 三角定規2枚で平行線を引く

平行四辺形が崩れる子は、平行線を目分量で引いています。三角定規を2枚使うと、正確に引けます。

  1. 1枚目の三角定規の1辺を、写したい矢印にぴったり合わせる
  2. 2枚目の三角定規を、1枚目の別の辺に添えて動かないように押さえる
  3. 1枚目だけを2枚目に沿ってすべらせ、平行線を引きたい点まで動かす
  4. 1枚目の辺に沿って線を引く

この引き方は、小学4年の算数で習う平行線のかき方と同じです。中1数学の作図とあわせて苦手な場合は、中1で作図がわからない|手順を覚えても解けない理由と直し方で原因を切り分けられます。

方眼の上で作図する問題なら、マスを数えて矢印の先を決められます。たとえば、右に4マス・上に3マスの矢印と同じ平行線は、どこから引いても「右に4・上に3」です。方眼があるときは、定規より数えるほうが速く正確です。

ステップ3 斜面の重力の分け方

斜面の上の物体にはたらく重力は、真下向きの1本の矢印です。この矢印を、次の2つの向きに分けます。

  • 斜面に沿った向きの分力:物体を斜面に沿って下へ動かそうとするはたらき
  • 斜面に垂直な向きの分力:物体が斜面を押すはたらき

作図では、重力の矢印を対角線にして、斜面に平行な線と垂直な線で平行四辺形(この場合は長方形)を作ります。斜面の角度が大きくなるほど、斜面に沿った分力は大きくなり、斜面に垂直な分力は小さくなります。 急な坂ほど物体が速く滑り出す理由が、作図からも読み取れます。

斜面の問題は、運動の単元で「斜面を下る台車の速さ」として再び出てきます。分力の向きを決められるようになると、運動の単元の理解にもつながります。

定期テストと入試で落としやすい2つの問題

2本の糸で物体をつるす問題

1つの物体を2本の糸でつるし、糸の間の角度を変える問題があります。物体の重さが同じなら、2本の糸の間の角度が大きいほど、1本の糸にかかる力は大きくなります。

この問題は、重力とつり合う力を、2本の糸の向きに分解して考えます。糸の角度を広げると、平行四辺形が横に平たくなり、辺(糸が引く力)が長くなります。荷物を2人で持つとき、腕を広げるほど重く感じるのと同じしくみです。

同じ大きさの2力が120度で開く問題

大きさの等しい2つの力が120度の角度ではたらくとき、合力の大きさはもとの1つの力と同じになります。作図すると、平行四辺形がひし形になり、対角線が辺と同じ長さになるためです。

同じ大きさの2力では、間の角度が小さいほど合力は大きく、角度が大きいほど合力は小さくなります。0度なら2倍、180度なら0です。この並びを覚えておくと、計算しなくても答えの見当がつきます。

親がやりがちな3つの失敗

失敗1 「足し算すればいい」と教える

力の大きさを単純に足すのは、2つの力が同じ向きのときだけです。斜めにはたらく2つの力の合力は、足した値より小さくなります。数字だけで答えを出そうとすると、作図の問題で毎回ずれます。

失敗2 作図の答案を答えだけで丸つけする

作図の問題は、矢印の先が合っていても途中が崩れていることがあります。答えの位置だけでなく、平行四辺形の向かい合う辺の長さがそろっているかも見てください。途中の線を消さずに残させると、どこでずれたかが親にも分かります。

失敗3 中1のばねの単元を飛ばして進める

中3の力の単元は、中1で習った力の矢印の表し方と、2力のつり合いの上に積み上がっています。ばねばかりの読み取りや、gとNの換算があいまいなら、先に中1の内容に戻ると早く進みます。中1のばねは中1理科でばねののびがわからない|長さとの混同を直す方法で整理しています。

家庭以外で見てもらう選択肢

力の作図は、線を引いている途中を見てもらうと、ずれた場所が早く分かります。完成した答案だけでは、対角線の取り違えなのか、平行線の引き方なのかが区別しにくいためです。

最初に頼りたいのは学校の先生です。費用がかからず、定期テストの出題範囲を最もよく知っている相手だからです。入試に向けて理科の複数の単元を戻したい場合や、質問に行く時間が取れない場合に、家庭の外の指導が候補になります。

1単元だけ見てもらうならオンライン家庭教師

オンラインの1対1指導の1つにオンライン家庭教師e-Liveがあります。公式サイトによると、授業は1コマ30分単位で、月の最低受講回数はありません。力の合成・分解のように1単元だけ戻したい家庭には、回数を決めて受けられる形が合います。

公式の料金ページでは、中学生の指導料は講師のランクによって1コマ30分あたり税込1,870〜3,520円です。月4コマ以上受けると、システム月額基本料(税込2,970円)がかかります。入会金は別途かかると書かれており、金額は料金ページに載っていません(最終確認日:2026-10-05)。

作図は手元の紙を画面越しに見せながら進めるため、カメラの位置や紙の映し方に慣れるまで時間がかかる子もいます。合うかどうかは無料体験で確かめてから判断してください。合わなければ見送って問題ありません。

よくある質問

合力の大きさに三平方の定理は必要ですか

方眼の上で作図する問題なら、マスを数えれば大きさを読み取れます。三平方の定理は中3数学の後半で習うため、理科でこの単元を習う時期にはまだ使えないことがあります。入試では、直角に交わる2力の合力を数値で問う問題が出ることもあります。志望校の過去問で、出題の形を確かめてください。

合力と分力はどちらが大きくなりますか

決まった答えはありません。分力の向きの取り方によって、分力がもとの力より大きくなることもあります。2本の糸でつるす問題で、糸の間の角度を広げたときがその例です。作図した平行四辺形の形で判断します。

浮力の問題も同じ単元ですか

同じ「運動とエネルギー」の単元に入っています。浮力は、空気中と水中でばねばかりの値がどれだけ変わったかで求めます。力の矢印で考える点は同じですが、作図より計算が中心の問題です。

親が理科を覚えていなくても見てあげられますか

教える必要はありません。3つの質問で止まっている場所を見分け、教科書の作図のページを一緒に開く役で十分です。三角定規2枚の平行線の引き方は、親が先にやって見せると子どもも真似しやすくなります。

まとめ

中3理科の力の合成・分解でつまずく原因は、物理のセンスではありません。対角線と辺の区別・平行線の引き方・斜面での分ける向きのどれかが抜けているだけです。

  • まず3つの質問で、どの段で止まっているかを切り分ける
  • 合成は「2力が辺・合力が対角線」、分解は「もとの力が対角線」
  • 平行線は三角定規2枚か、方眼のマスを数えて引く
  • 斜面の重力は、斜面に沿った向きと垂直な向きに分ける

作図の手順が固まると、斜面や糸の問題もまとめて解けるようになる子がいる単元です。まずは「分解のとき、もとの力は平行四辺形のどこ?」と、今夜1回だけ聞いてみてください。

学習の進み方には個人差があります。取り組んだ結果が、すぐに点数へ表れない場合もあります。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。