中2で平行線と角がわからない|同位角・錯角で止まる理由と直し方
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中2の10月、数学のワークに角度の問題が並びます。「x の大きさを求めなさい」の図を前に、手が止まっている。聞くと「同位角と錯角の違いがわからない」と言います。
平行線と角で止まる子の多くは、用語ではなく「角の位置を見つける目」で止まっています。 用語の意味を覚えていても、図の中でどの角とどの角が組なのかを探せないためです。家庭では、下の確認5問で止まっている場所を1つ見つけ、そこだけを戻します。
平行線と角は10月ごろに習う単元
平行線と角は、中2の2学期に習う単元です。1次関数の次に置かれ、10月ごろに進みます。
東京書籍の教科書「新編 新しい数学2」(令和7年度用)では、4章「平行と合同」の中にあります。同社が公開している年間指導計画の資料では、4章全体に15時間が割り当てられています。
| 章・節(年間指導計画の例) | 時数 | 時期の例 |
|---|---|---|
| 4章1節 説明のしくみ | 3時間 | 10月 |
| 4章2節 平行線と角 | 5時間 | 10月 |
| 4章3節 合同な図形 | 6時間 | 10〜11月 |
| 5章 三角形と四角形(証明) | 21時間 | 11〜12月 |
2節は5時間しかなく、同位角・錯角から多角形の角の和までを一気に進みます。 1回休むと、次の時間には別の内容に移っています。11月からは5章の証明に入り、証明の理由として「平行線の錯角は等しい」を何度も書きます。平行線と角は、証明の土台になる単元です。進み方は学校の計画で変わるため、時期は目安としてください。
つまずくのは5か所のどこか
平行線と角のつまずきは、次の5か所に分けられます。止まっている場所によって、戻る先が変わります。
| つまずく場所 | 家庭で見えるサイン | 戻る先 |
|---|---|---|
| 対頂角 | 向かい合う角を「足して180度」にする | 一直線は180度という小学校の内容 |
| 同位角・錯角 | どの角が組なのか図で指せない | 2本の線と1本の斜めの線の図で位置を確認 |
| 平行の条件 | 平行でない線でも「等しい」とする | 図の平行の記号を探す習慣 |
| 三角形の外角 | 外角を毎回180度から引いて出す | 小5の三角形の角の和180度 |
| 多角形の角の和 | 公式の n−2 を n にする | 多角形を三角形に分ける考え方 |
上の3つは、角の位置を見つける力のつまずきです。下の2つは、小学校の角の和とのつながりのつまずきです。
角の大きさそのものがあいまいな場合は、さらに前に戻ります。分度器の読み方から確かめるなら、小4で角度・分度器がわからない|家庭での教え方のコツを先に読んでください。
家庭でできる15分の確認
親が数学を覚えていなくても、答えを見ながら止まっている場所は確認できます。紙と鉛筆を用意し、次の5問を順番に出します。図は子どもに描かせ、途中の式も書かせてください。
確認1 対頂角がわかるか
「2本の直線を×の形に交わらせて。上の角が50度のとき、下の角と右の角は?」と聞きます。
答えは、下の角が50度、右の角が130度です。上と下の角は向かい合う角(対頂角)なので等しくなります。右の角は上の角と並んで一直線をつくるので、180−50で130度です。
下の角を130度と答える子は、「向かい合う」と「隣り合う」を区別できていません。 対頂角は、この後のすべての問題で使います。ここで止まる場合は、確認2に進まずにここを直します。
確認2 同位角・錯角の位置を指せるか
「横に平行な線を2本引いて、斜めの線を1本通して」と言い、図を描かせます。「上の交わる点の右上の角が70度。下の交わる点の右上の角と右下の角は?」と聞きます。
答えは、右上が70度、右下が110度です。上と下の右上どうしは同じ位置にある角(同位角)で、平行なので等しくなります。右下は右上と一直線をつくるので、180−70で110度です。
続けて「上の点の左下の角と、下の点の右上の角は、何という関係?」と聞きます。答えは錯角です。2本の平行線の内側で、斜めの線をはさんで反対側にある角の組が錯角です。 指で指せない子は、用語の意味ではなく位置の見つけ方で止まっています。
確認3 平行でないときを区別できるか
「確認2の図で、下の線が少し傾いていたら、下の右上の角も70度?」と聞きます。
答えは「70度とは限らない」です。同位角や錯角が等しくなるのは、2本の線が平行なときだけです。
「同位角だから等しい」と即答する子は、平行という条件を読み飛ばしています。 ワークやテストの図では、平行な線に矢印の印や「ℓ∥m」の記号がついています。この印を探さずに解く習慣が、証明の単元でも失点につながります。
確認4 三角形の外角を一度で出せるか
「三角形の2つの角が40度と65度。残りの角の外側にできる角(外角)は?」と聞きます。
答えは105度です。三角形の外角は、隣り合わない2つの内角の和に等しくなります。40+65で105度です。
180−40−65=75、180−75=105と2段階で出す子は、答えは合っていても外角の性質を使えていません。 計算は正しいので、ここは急いで直さなくてかまいません。図が複雑になると2段階の方法は手間が増えるため、時間が足りない原因になります。
確認5 多角形の角の和を説明できるか
「六角形の内角の和は?」と聞き、答えたら「どうしてそうなるの?」と続けます。
答えは720度です。六角形は、1つの頂点から対角線を引くと三角形4つに分けられます。180×4で720度です。
「180×(n−2)」と式だけ言えて理由を説明できない子は、n−2 の意味を覚えていません。 七角形や八角形で n をそのまま入れるミスが出やすくなります。正多角形の1つの外角(例:正八角形は360÷8で45度)も、同じ時間に確認しておくと安心です。
止まった場所ごとの直し方
確認で止まった場所がわかったら、その場所だけを戻します。全部をやり直す必要はありません。
対頂角は「×の形」に印をつける
対頂角で止まる子には、×の形の交わりを描かせます。向かい合う角に同じ色の印をつけさせ、「同じ色は同じ大きさ」と覚えさせます。
隣り合う角は一直線をつくるので、足すと180度です。小学校で習った「一直線は180度」を、ここで言葉にさせると定着しやすくなります。
同位角・錯角は「形」で覚える
同位角と錯角は、見た目の形で区別させます。
- 同位角:上と下の交わる点で、同じ向き(右上どうしなど)にある角
- 錯角:平行線の内側で、斜めの線をはさんで反対側にある角。2つの角を線で結ぶとZやNの形になる
覚え方として、錯角をアルファベットのZの形で見つける方法がよく紹介されています。図にZの線をなぞらせると、どの角が組かを目で確かめられます。
中2数学 | 平行線と角
対頂角・同位角・錯角の違い
等しくなる条件が角の種類で変わります
| 見つけ方 | いつ等しいか | |
|---|---|---|
| 対頂角 ×の形で向かい合う角 | ○ 2本の直線の交わりで向かい合う | ○ いつでも等しい |
| 同位角 2つの交わる点で同じ向き | ○ 右上どうしなど同じ位置 | △ 2本の線が平行なときだけ |
| 錯角 平行線の内側で反対側 | △ ZやNの形で探す | △ 2本の線が平行なときだけ |
- ※同位角・錯角が等しくなるのは、2本の線が平行なときに限ります
- ※逆に、同位角か錯角が等しければ、2本の線は平行といえます
まなびとこども
平行の印を最初に探させる
角度の問題を解く前に、図の平行の印に蛍光ペンで色をつけさせます。色がついた2本の線にだけ、同位角と錯角が使えます。
印を探す習慣は、11月からの証明でも役に立ちます。証明では「ℓ∥mより、錯角は等しい」のように、平行を理由として書く場面があるためです。証明の書き方で止まっている場合は、中2で図形の証明が書けない|白紙になる原因と家庭での直し方で確認できます。
外角は三角形の角の和から説明させる
三角形の外角で止まる子には、小5の「三角形の3つの角の和は180度」に戻ります。
外角と、その隣の内角を足すと一直線なので180度です。三角形の3つの角の和も180度です。2つの式を見比べると、外角は残りの2つの内角の和に等しくなります。この説明を子どもに言わせてから、確認4の問題をもう一度解かせます。
多角形の角の和は三角形に分けて描かせる
多角形の角の和で止まる子には、公式より先に図を描かせます。五角形、六角形と順に描き、1つの頂点から対角線を引いて三角形の数を数えます。
| 図形 | 三角形の数 | 内角の和 |
|---|---|---|
| 四角形 | 2個 | 360度 |
| 五角形 | 3個 | 540度 |
| 六角形 | 4個 | 720度 |
三角形の数は、いつも角の数より2少なくなります。 この表を子ども自身に書かせると、n−2 の意味が残ります。外角の和は、何角形でも360度です。内角の和と外角の和を混同する子には、2つを並べた表をノートに貼らせると見分けやすくなります。
家庭で見きれないときの選択肢
確認5問で止まる場所が2か所以上あるときや、親子で教えるとけんかになるときは、外の手を借りる方法もあります。
| 方法 | 向いている場面 | 費用 |
|---|---|---|
| 学校の先生に質問する | 授業の前後や放課後の限られた時間 | かからない |
| 通信教育・映像授業 | 解説は読めるが、途中は見てもらえない | 月額の費用がかかる |
| オンライン家庭教師 | 1対1で、図を描く途中を見てもらえる | 月額の費用がかかる |
オンライン家庭教師を使う場合
中学生のオンライン家庭教師の1つにオンライン家庭教師ネッティーがあります。家庭教師のノーバスが運営するサービスです。公式サイトによると、ビデオ通話とオンラインホワイトボードを使った1対1の授業です。
料金は中学2年生の場合、1コマ50分・週1回(月4回)で月14,000円(税込15,400円)と表示されています。センター登録費(入会金)は0円です。教材は自由で、高額教材の販売はないと案内されています。無料体験の申し込み窓口はありますが、体験の時間や回数は料金ページに明記がありませんでした。申し込み時に確認してください(最終確認日:2026-10-02)。
ホワイトボードに図を描きながら、どの角が組なのかを講師と一緒に確かめる使い方に向いています。一方、画面越しの指導が合うかどうかは子どもによって差があります。週1回でも毎月の費用はかかるため、図形の単元だけを見てもらうなら期間を区切ると負担を抑えられます。まず無料体験で子どもの反応を見て、合わなければ見送ってかまいません。
よくある質問
分度器で測って答えてはいけないのか
ワークやテストの図は、角度どおりに描かれているとは限りません。分度器で測った値は、正しい答えとずれることがあります。角の性質を使って計算で出す練習が、この単元の目的です。
星形の図形の問題が解けない
5つのとがった角をもつ星形では、5つの角の和は180度になります。三角形の外角の性質を2回使うと説明できる問題です。確認4の外角が一度で出せるようになってから取り組ませると、手順を追いやすくなります。
親が角の性質を忘れていて教えられない
教えなくても、確認5問の答えと照らし合わせるだけで止まっている場所はわかります。親の役割は、どこで止まったかを見つけることです。直し方の説明は、教科書やワークの解説を子どもと一緒に読めば足ります。
1次関数もまだあやふやなまま図形に進んでしまった
1次関数は、9月に習った2直線の交点の問題で連立方程式を使います。図形と並行して戻すなら、交点の問題から確認する方法があります。中2で連立方程式がわからない|一次関数の交点で崩れる理由で戻る先を確かめられます。
まとめ
- 平行線と角は、中2の10月ごろに5時間ほどで進む単元
- 止まる場所は、対頂角・同位角と錯角・平行の条件・三角形の外角・多角形の角の和の5か所
- 家庭では確認5問で止まった場所を1つ見つけ、そこだけを戻す
- 平行の印を探す習慣は、11月からの証明でも使う
角度の問題は、図の中で角の組を見つけられるようになると解ける問題が増えます。理解の早さには個人差があります。1週間に1か所ずつ、止まった場所を減らしていけば十分です。
あわせて読みたい
参考にした情報
- 東京書籍「令和7年度(2025年度)用 中学校数学科用『新編 新しい数学』年間指導計画【2年】」(令和6年5月20日版)
- オンライン家庭教師ネッティー 公式サイト(料金ページ、最終確認日:2026-10-02)
※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。