学習の悩み・選び方

中2で連立方程式がわからない|一次関数の交点で崩れる理由

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中2の秋、一次関数のワークで「2直線の交点の座標を求めなさい」が解けない。本人に聞くと「連立方程式がよく分からないまま来た」と言う。秋に入ってから表に出てくる、よくある止まり方です。

交点の問題で止まる子の多くは、関数ではなく連立方程式で止まっています。 連立方程式は1学期に習い終わっていますが、2学期の一次関数で再び使うためです。家庭では、下の確認5問で止まっている場所を1つ見つけ、そこだけを戻します。

連立方程式は1学期の単元で秋に再登場

連立方程式は、中2の1学期に習う単元です。式の計算の次に置かれ、5月から6月にかけて進みます。

東京書籍の教科書「新編 新しい数学2」(令和7年度用)では、2章が連立方程式です。同社が公開している年間指導計画の資料では、2章に12時間が割り当てられています。

章・節(年間指導計画の例)時数時期の例
2章1節 連立方程式とその解き方7時間5〜6月
2章2節 連立方程式の利用4時間6月
3章3節 2元1次方程式と1次関数4時間9月

表の3行目が、秋に崩れる理由です。3章3節では、2直線の交点を連立方程式で求めます。1学期に計算の手順だけを覚えて通過した子は、この節で同じ穴に落ちます。 進み方は学校の計画で変わるため、時期は目安としてください。

つまずくのは5か所のどこか

連立方程式のつまずきは、次の5か所に分けられます。止まっている場所によって、戻る先が変わります。

つまずく場所家庭で見えるサイン戻る先
式の計算かっこを外すと符号が変わらない中1の文字式と中2の式の計算
加減法ひき算でyの符号を落とす両辺から引く意味の確認
代入法代入した式にかっこを付けないかっこを付けて入れる練習
文章題式を1本しか立てられない数量を表に整理する練習
交点グラフから目分量で読む交点と連立方程式の解の関係

上の3つは計算の土台です。下の2つは、連立方程式を使う場面での止まり方です。

家庭でできる15分の確認

親が数学を覚えていなくても、答えを見ながら止まっている場所は確認できます。紙と鉛筆を用意し、次の5問を順番に出してください。途中の式も書かせます。

確認1 かっこを外して整理できるか

「2(x−3)−(x−5) を計算して」と聞きます。

答えは x−1 です。2x−6−x+5 を整理すると、xが1つと−1が残ります。

x−11 と答える子は、2つ目のかっこの前のマイナスを−5にだけ配っていません。 −(x−5) は −x+5 になります。この符号の処理は、加減法でも代入法でも毎回出てきます。

確認2 加減法で解けるか

「2x+3y=12 と x+2y=7 を連立して解いて」と聞きます。

答えは x=3、y=2 です。下の式を2倍すると 2x+4y=14 になります。上の式から引くと −y=−2 で、y=2 です。

y=−2 と答える子は、引いたあとの符号で止まっています。 3y−4y は −y、12−14 は −2 です。片方だけ符号を変えると答えが合いません。

確認3 代入法で解けるか

「y=2x−1 と 3x+2y=12 を連立して解いて」と聞きます。

答えは x=2、y=3 です。2y のyに 2x−1 を入れると、3x+2(2x−1)=12 になります。整理すると 7x−2=12 で、x=2 です。

3x+4x−1=12 と書く子は、かっこを付けずに代入しています。 2(2x−1) の−1にも2をかける必要があります。確認1と同じ種類のミスなので、確認1で止まった子はここでも止まりやすくなります。

確認4 文章題で式を2本立てられるか

「1個80円のりんごと1個120円のなしを、合わせて10個買った。代金は1040円だった。それぞれ何個?」と聞きます。

答えはりんご4個、なし6個です。個数の式は x+y=10、代金の式は 80x+120y=1040 になります。

式を1本だけ書いて止まる子は、何についての式を2本作るかが見えていません。 個数と代金を1本の式に混ぜる子もいます。中1の方程式の文章題で止まっていた子は、ここで同じように止まります。

確認5 2直線の交点を求められるか

「y=2x+1 と y=−x+7 のグラフの交点の座標は?」と聞きます。

答えは (2, 5) です。2つの式を連立すると 2x+1=−x+7 になり、3x=6 で x=2 です。y=2×2+1 で5になります。

グラフを描いて目分量で読む子は、交点が連立方程式の解だと結びついていません。 交点の座標が整数でない問題では、目分量では答えが出ません。

結果の読み取り方

止まった確認戻す範囲今は後回しにするもの
確認1文字式のかっこと符号文章題・交点
確認2加減法のひき算文章題
確認3かっこを付けて代入する練習交点
確認4数量を表に整理する練習交点の応用問題
確認5交点と解の関係なし
全部通る戻らなくてよい。一次関数の利用へなし

2つ以上で止まったときは、表の上の行から直します。確認1が通らないと、確認2と確認3の答えも合わないためです。

戻り先ごとの直し方

直し方は、止まった確認で決まります。目安は1日15〜20分です。同じ範囲を3日続けてから、次の確認に進みます。

符号はかっこの前の記号に丸を付ける

確認1で止まった子には、かっこの前にある記号に丸を付けてから外すルールを足します。

−(x−5) なら、マイナスに丸を付けます。丸を付けた記号を、かっこの中のすべての項に配ります。最初は −(a+b) や −(a−b) のように、項が2つだけの問題を5問ほど解かせます。

加減法は引く前に式を縦にそろえる

確認2で止まった子には、2本の式を上下に並べ、xの項・yの項・数の項の位置をそろえて書かせます。

位置がそろうと、どの項どうしを引くのかが見えます。ひき算で符号を落とす子には、引く代わりに「下の式の符号を全部変えて足す」書き方も試してください。どちらで解いても答えは同じです。

代入法は代入する式にかっこを付ける

確認3で止まった子には、代入するときに必ずかっこごと入れるルールを決めます。

y=2x−1 を入れるなら、まず 2y を 2( ) と書きます。空いたかっこの中に 2x−1 を書き写してから計算します。かっこを省くのは、慣れてからで間に合います。

加減法と代入法の使い分けで迷う子には、次の目安を伝えます。

  • y= や x= の形の式があるとき:代入法
  • どちらも ax+by=c の形のとき:加減法

教科書では、どちらの方法でも解けることを確かめる問題が出ます。まずは目安どおりに選び、迷う時間を減らします。

文章題は数量を表に書いてから式にする

確認4で止まった子には、式を書く前に表を作らせます。

りんごなし合計
個数xy10
代金80x120y1040

表の行が1本ずつの式になります。個数の行から x+y=10、代金の行から 80x+120y=1040 です。文章題で使う式は、表の「合計」の列を見ると本数が分かります。 求めたい数が2つなら、式も2本必要です。

交点は2つの式をイコールでつなぐ

確認5で止まった子には、方眼紙に y=2x+1 と y=−x+7 のグラフを描かせます。

交点が (2, 5) にあることを目で確かめたら、x=2、y=5 を両方の式に入れさせます。どちらの式も成り立つことが分かります。交点は「両方の式を同時に満たす点」で、連立方程式の解と同じものです。 この関係を見てから、2つの式の右辺どうしをイコールでつなぐ解き方に進みます。

家庭で避けたい教え方

逆効果になりやすい教え方が2つあります。

1つ目は、一次関数の問題集だけを繰り返させることです。確認2や確認3で止まっている子は、交点の問題を何問解いても計算の途中で崩れます。関数を進める前に、連立方程式の計算を戻します。

2つ目は、途中式を書かずに答えだけ合わせることです。連立方程式のミスは、ほとんどが途中の符号とかっこで起きます。答えが合っていても、途中式を見ないと次も同じ場所で間違えます。丸つけでは、答えより先に途中式の符号を見てください。

親が教えるたびに言い合いになるなら、教える役を家庭の外に移すことも選択肢です。

立て直しの手段3つの比較

立て直しの手段は、家庭学習・通信教育や映像授業・オンライン個別指導の3つです。違いは、止まった場所を誰が見つけるかと、費用と親の手間に出ます。

中2数学 | 連立方程式の立て直し

立て直しの手段3つの違い

確認5問で止まった場所の数によって向く手段が変わります

戻る場所の特定途中式の確認費用
家庭学習 教科書とワーク △ 親が確認5問で判断 △ 親が解答と見比べる ○ 追加費用なし
通信教育・映像授業 学年をさかのぼれる講座 △ どこへ戻るかは自分で選ぶ △ 講座により異なる △ 月額の受講料がかかる
オンライン個別指導 講師と1対1 ○ 講師と相談して決められる ○ その場で見てもらえる × 3つの中で高くなりやすい
  • ※どの手段でも学習の成果には個人差があります
  • ※通信教育で学年をさかのぼれるかや添削の有無は、講座ごとに公式サイトでご確認ください

まなびとこども

止まったのが確認1か確認2の1か所だけなら、家庭学習で戻れます。符号とかっこの処理を戻すだけで、1〜2週間の量です。

確認4と確認5の両方で止まる場合は、家庭学習だけでは時間がかかります。式の立て方のどこがずれているかを、親が言葉で説明するのは難しいためです。途中式をその場で見てもらえる手段のほうが早く進みます。

家庭で難しいときの無料体験の使い方

次のどれかに当てはまるなら、外の手を借りる時期です。

  • 確認5問のうち2つ以上で止まった
  • 交点の問題が2週間たっても1人で解けない
  • 教えるたびに親子で言い合いになる

オンラインの1対1指導の1つにオンライン家庭教師e-Liveがあります。公式サイトによると、授業は1コマ30分単位で、月の最低受講回数はありません。連立方程式の1単元だけを短期間で戻したい家庭には、回数を決めて受けられる形が合います。

公式の料金ページでは、中学生の指導料は講師のランクによって1コマ30分あたり税込1,870〜3,520円です。月4コマ以上受けると、システム月額基本料(税込2,970円)がかかります。入会金などのほかの費用は、オンライン説明でまとめて提示されると案内されています(最終確認日:2026-10-02)。

体験では、次の3点を確かめてください。

  • 確認5問の結果を伝えたとき、どこまで戻るかをどう判断するか
  • 途中式の符号やかっこのミスを、その場で指摘してくれるか
  • 一次関数の学校の進度と、連立方程式の戻りをどう並べるか

体験してみて、講師との相性や授業の進め方が合わなければ見送ってかまいません。料金や無料体験の条件は変わることがあります。申し込む前に、公式サイトで最新の内容を確認してください。

注意点と人を選ぶ点

オンライン個別指導は、どの家庭にも合うわけではありません。申し込む前に、次の3点を家庭で話し合ってください。

  • 費用:講師のランクとコマ数で月の金額が変わります。何週間で何コマ受けるかを先に決め、総額で考える
  • 時間:授業のほかに、自分で解く練習の時間が要ります。部活や定期テストの予定と重ならないか確かめる
  • 本人の意思:本人が乗り気でない段階では、家庭の確認5問から始めるほうが合う

学習の成果には個人差があります。指導を受けても、次のテストで点が上がるとは限りません。テストの点より先に、確認5問が通るようになったかを見てください。

よくある質問

Q. 1学期のテストは平均点でした。それでも戻る必要がありますか。 確認5問を出してから決めてください。手順を覚えて点を取れていても、確認3や確認5で止まる子はいます。全部通れば戻る必要はありません。

Q. 加減法と代入法、どちらか1つだけ覚えればいいですか。 両方使えるようにします。y= の形の式は代入法のほうが早く、一次関数の交点でも代入法の考え方を使います。迷う子には、式の形で選ぶ目安を先に渡してください。

Q. 親が数学を覚えていません。確認問題を出せますか。 出せます。確認1〜5には答えを書いてあります。親の役割は解き方を教えることではなく、どの確認で止まったかを記録することです。

Q. 定期テストまで1週間しかありません。何を優先しますか。 確認2と確認3の計算を優先します。連立方程式の問題は、計算が合わないと文章題も交点も点になりません。文章題は、表を作って式を2本立てる練習に絞ります。

Q. 中3になっても連立方程式は使いますか。 使います。中3の関数y=ax²では、放物線と直線の交点を求める問題が出ます。高校入試の関数の問題でも、交点を求める計算は前提になります。

まとめ

中2の秋に連立方程式でつまずく原因は、符号とかっこの処理と、交点と解の関係がつながっていないことにあります。やることは3つです。

  1. 確認1〜5を出して、止まった場所を1つ見つける
  2. 表の上の行から、1日15〜20分・3日単位で戻す
  3. 2か所以上で止まる、または交点の問題が2週間解けないときは、途中式を見てくれる人を探す

連立方程式は、途中式の符号を1行ずつ確かめるだけで正解が増える単元です。次のワークでは、答えより先に途中式を一緒に見てください。

あわせて読みたい

参考にした情報

  • 東京書籍「令和7年度(2025年度)用 中学校数学科用『新編 新しい数学』年間指導計画【2年】」(2章・3章の節構成・時数・学習時期の例)
  • オンライン家庭教師e-Live 公式サイト「指導料金」(中学生の指導料・システム月額基本料・授業の単位。最終確認日:2026-10-02)

※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。