中2で一次関数がわからない|夏休み明けに崩れる原因と直し方
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2学期が始まって、数学のワークが一次関数のページで止まっている。本人に聞くと「傾きとか切片とか、何を言っているのか分からない」と返ってくる。単元が夏休みをまたぐ中2の2学期に起きやすい場面です。
一次関数は、1学期の終わりに入り口を習い、夏休みをはさんで2学期に続く単元です。7月に覚えかけた内容が休みの間に抜け、その上に新しい内容が積まれます。つまずく場所は、式・グラフ・式の求め方・文章題の4か所のどこかです。
この記事でわかることは3つです。
- 一次関数でつまずく4か所と、家庭で見えるサイン
- 親が数学を教えられなくてもできる、15分の確認方法
- 戻り先ごとの直し方と、家庭だけで難しいときの選択肢
一次関数は夏休みをまたぐ単元
一次関数でつまずきやすいのは、単元の途中に夏休みが入るためです。単元そのものの難しさだけが理由ではありません。
東京書籍の教科書「新編 新しい数学2」(令和7年度用)では、一次関数は3章です。式の計算・連立方程式の次に置かれています。同社が公開している年間指導計画の作成資料では、3章に19時間が割り当てられています。
| 時期(年間指導計画の例) | 習う内容 |
|---|---|
| 7月(1学期末) | 一次関数とは何か、表・式・グラフの性質 |
| 9月(2学期はじめ) | 2元1次方程式と一次関数(方程式をグラフで見る) |
| 9〜10月 | 一次関数の利用(文章題) |
学校の進み方は教科書会社や学校ごとの計画で変わります。ただ、上の例のように7月にグラフの読み方を習い、9月に続きへ進む計画なら、夏休みの抜けがそのまま2学期のつまずきになります。
ワークの今のページを繰り返しても、点は動きにくい単元です。 先に「4か所のどこで止まっているか」を決めてください。
つまずくのは4か所のどこか
一次関数のつまずきは、次の4か所に分けられます。どこで止まっているかによって、戻る先が変わります。
| つまずく場所 | 家庭で見えるサイン | 戻る先 |
|---|---|---|
| 式の意味 | y=ax+bの、どれが傾きでどれが切片か言えない | 中1の比例(y=ax) |
| グラフ | 点は打てるのに直線にならない。傾きが分数だと手が止まる | 中1の座標と分数の計算 |
| 式の求め方 | 「2点を通る直線の式」が白紙になる | 負の数の計算、中2の連立方程式 |
| 文章題(利用) | 何をxとyにするか決められない | 表を書く習慣 |
4か所は上から順に積み上がっています。式の意味で止まっている子に文章題を練習させても、解けるようにはなりません。
最初に確かめたいのは、一番上の「式の意味」です。一次関数は、中1で習った比例y=axに「+b」が付いた形です。比例の表やグラフがあいまいな子は、一次関数の最初の数ページから分からなくなります。
家庭でできる15分の確認
親が一次関数を解けなくても、止まっている場所は答えを見ながら確認できます。次の4問を順番に出してください。紙と鉛筆だけで15分ほどです。
確認1 表を作れるか
「y=2x+3で、xが0・1・2・3のときのyを表にして」と頼みます。
答えはyが3・5・7・9です。ここで止まるなら、戻り先は一次関数ではなく代入の計算です。 中1の文字式で、文字に数を入れる練習から始めます。
確認2 表から増え方を言えるか
確認1の表を見せて、次の2つを聞きます。
- xが1増えると、yはいくつ増えるか(答え:2)
- xが0のとき、yはいくつか(答え:3)
1つ目の答えの2が傾き、2つ目の答えの3が切片です。式の数字と表の増え方が結びついていない子は、ここで答えられません。戻り先は中1の比例です。
確認3 分数の傾きでグラフをかけるか
方眼のある紙に「y=−2分の1x+2のグラフをかいて」と頼みます。
正しいかき方は、まず点(0,2)を打ちます。そこから右に2、下に1進んで点(2,1)、もう一度同じだけ進んで点(4,0)です。3点を結んで直線になれば正解です。
傾きが整数ならかけるのに、分数になると手が止まる子もいます。この場合の戻り先は、グラフではなく「分数の傾きの読み方」だけです。
確認4 2点から式を作れるか
「点(1,3)と点(3,7)を通る直線の式を求めて」と頼みます。答えはy=2x+1です。
途中の考え方は2通りあります。どちらで解いても正解です。
- 傾きを先に出す:xが2増えてyが4増えるので傾きは2。y=2x+bに(1,3)を入れて、bは1
- 連立方程式にする:3=a+b、7=3a+bを解いて、aは2・bは1
結果の読み取り方
| 止まった確認 | 戻す範囲 | 今は後回しにするもの |
|---|---|---|
| 確認1 | 中1の文字式(代入)と正負の数 | グラフ・文章題 |
| 確認2 | 中1の比例の表と式 | 式の求め方 |
| 確認3 | 分数の傾きの読み方だけ | 文章題 |
| 確認4 | 傾きの出し方か、連立方程式の解き方 | 2学期の文章題 |
| 全部通る | 戻らなくてよい。文章題の練習へ | なし |
止まった確認が2つ以上あるときは、番号の小さいほうから直します。
戻り先ごとの直し方
直し方は、止まった確認の番号で決まります。1日15〜20分で、同じ範囲を3日続けるのが目安です。
表で止まる子は中1の比例へ
確認1か確認2で止まった子は、比例y=axの表から始めます。y=3xでxが1・2・3のとき、yは3・6・9です。表を横に見て「3ずつ増える」と言えるかを毎回確かめます。
比例の表が言えたら、同じ表の全部のyに2を足してみせます。yは5・8・11になり、増え方は3のままです。式はy=3x+2になります。
「+bは表を上にずらすだけ」と分かると、傾きと切片の区別がつきます。小学校の比例から不安がある場合は、6年生の比例・反比例まで戻ってかまいません。
負の数を代入する練習も入れます。y=2x+3でxが−2なら、yは2×(−2)+3で−1です。符号のミスが多い子は、中1の正負の数の計算も確認してください。
分数の傾きは分母から読む順番
確認3で止まった子には、分数の傾きの読み方を1つだけ教えます。
- 分母の数だけ右へ進む
- 分子の数だけ上へ進む(傾きがマイナスなら下へ)
y=3分の2x+1なら、点(0,1)から右に3、上に2で点(3,3)です。点は3つ打たせてください。 2点だと打ち間違いに気づけませんが、3点目が直線からずれれば間違いが分かります。
グラフの点を打つ前に、切片の点(0,b)から打つ習慣もつけます。どこから始めるかが決まると、手が止まりにくくなります。
式の求め方は2つの型で練習
確認4で止まった子には、問題の型を2つに絞って練習させます。
| 問題の型 | 解く順番 |
|---|---|
| 傾きと通る1点が分かっている | y=ax+bのaに傾きを入れ、点の座標を代入してbを出す |
| 通る2点が分かっている | 2点のyの増え方÷xの増え方で傾きを出し、上の型に戻す |
教科書にはほかの言い回しの問題も出ますが、ほとんどはこの2つの型に言い換えられます。「グラフが点(0,−4)を通る」は切片が−4、「y=2x+5に平行」は傾きが2という意味です。
傾きの割り算で符号を間違える子は、2点の順番をそろえるよう声をかけます。後の点から前の点を引くなら、xもyも同じ順で引きます。
文章題は式より先に表
一次関数の利用で白紙になる子には、式より先に表を書かせます。
たとえば「水そうに水が5L入っている。毎分3Lずつ水を入れる」という問題です。
| 時間x(分) | 0 | 1 | 2 | 3 |
|---|---|---|---|---|
| 水の量y(L) | 5 | 8 | 11 | 14 |
表ができれば、xが0のときのyが5で、1分ごとに3増えると読めます。式はy=3x+5です。10分後は35L、50Lになるのは3x+5=50を解いて15分後です。
何をxにするか迷ったら、「時間」や「進んだ距離」など先に決まるほうをxにします。表が書ければ、確認2の読み方がそのまま使えます。
2学期の方程式とグラフの関係
年間指導計画の例で9月に置かれている「2元1次方程式と一次関数」は、確認2までが通っていれば難しくありません。
2x+y=4は、yについて解くとy=−2x+4です。つまり一次関数のグラフと同じ直線になります。連立方程式の解は、2本の直線が交わる点の座標です。
たとえばy=−2x+4とy=x+1の交点は、−2x+4=x+1を解いてx=1、y=2です。連立方程式に不安がある子は、この節の前に2章の加減法・代入法を見直します。
家庭で避けたい教え方
家庭で教えるときに、逆効果になりやすい教え方が2つあります。
1つ目は、「y=ax+bのaが傾き」と公式だけを覚えさせることです。公式を暗記しても、表やグラフと結びつかなければ確認3・確認4で止まります。覚える前に、確認2の表の読み方を通してください。
2つ目は、テストが近いからと文章題から始めることです。文章題は4か所の一番上に積まれています。式の意味が分からない子に文章題を解かせると、「一次関数は無理」という思い込みだけが残ります。
親が解いて見せる教え方にも限界があります。数学を教える場面で親子がぶつかる場合は、教える役を家庭の外に移すことも選択肢です。
立て直しの手段3つの比較
立て直しの手段は、家庭学習・通信教育や映像授業・オンライン個別指導の3つです。違いは、戻る場所を誰が決めるかと、費用と親の手間に出ます。
中2数学 | 一次関数の立て直し
立て直しの手段3つの違い
確認4問で止まった場所の数によって向く手段が変わります
| 戻る場所の特定 | 費用 | 親の手間 | |
|---|---|---|---|
| 家庭学習 教科書とワーク | △ 親が確認4問で判断 | ○ 追加費用なし | × 確認と声かけが必要 |
| 通信教育・映像授業 学年をさかのぼれる講座 | △ どこへ戻るかは自分で選ぶ | △ 月額の受講料がかかる | △ 進み具合の見守りが必要 |
| オンライン個別指導 講師と1対1 | ○ 講師と相談して決められる | × 3つの中で高くなりやすい | ○ 送迎なし・教える役は講師 |
- ※どの手段でも学習の成果には個人差があります
- ※通信教育の料金や、学年をさかのぼれるかは講座ごとに公式サイトでご確認ください
まなびとこども
確認4問で止まったのが1か所だけなら、家庭学習で戻れます。戻る範囲が狭く、1〜2週間で終わる量です。
止まった場所が2か所以上あるか、どこで止まっているか親が判断できない場合は、人に見てもらう形のほうが早く進みます。
家庭で難しいときの無料体験の使い方
次のどれかに当てはまるなら、外の手を借りる時期です。
- 確認4問のうち2つ以上で止まった
- 戻り先を決めて2週間続けたが、同じ確認で止まる
- 教えるたびに親子で言い合いになる
中学生のオンライン個別指導の1つに苦手克服塾があります。公式サイトによると、週2回のマンツーマン指導をオンラインで行い、数学・英語・国語・社会・理科に対応しています。週の中で予習の授業と復習の授業を分けて行う仕組みです(最終確認日:2026-09-17)。
体験では、次の3点を確かめてください。
- 確認4問の結果を伝えたとき、中1の比例まで戻る必要があるかをどう判断するか
- 宿題の量が、部活のある平日に回せるか
- 子どもが画面越しに「分からない」と言えるか
体験してみて、宿題の量や講師との相性が合わなければ見送ってかまいません。料金や無料体験の条件は変わることがあります。申し込み前に公式サイトで最新の内容を確認してください。
注意点と人を選ぶ点
オンライン個別指導は、どの家庭にも合うわけではありません。申し込む前に、次の3点を家庭で話し合ってください。
- 費用:苦手克服塾は月額29,800円(税込32,780円)からです。1科目の立て直しのために続けられる額か、期間を決めて考える
- 時間:週2回の授業に宿題が加わります。部活の大会前など、忙しい時期と重ならないか確かめる
- 本人の意思:個別指導でも、宿題をしなければ定着しません。本人が「分かるようになりたい」と思っていない段階では、家庭の確認から始めるほうが合う
学習の成果には個人差があります。指導を受けても、次の定期テストで点が上がるとは限りません。確認4問が通るようになったかを、テストより先に見てください。
よくある質問
Q. テストまで1週間しかありません。中1まで戻る時間はありますか。 テスト前は、確認4問のうち止まった1か所だけに絞ります。比例まで戻る場合も、表を横に見る練習だけなら1回15分で2〜3回分です。全部を戻すのはテストが終わってからにします。
Q. 「傾き」と「変化の割合」は同じものですか。 一次関数では同じ値になります。変化の割合は「yの増え方÷xの増え方」で、一次関数ではどこで計算しても一定で、式のaと等しくなります。教科書では両方の言葉が出てくるので、同じ数を指していると伝えてください。
Q. 親が数学を覚えていません。確認問題を出せますか。 出せます。この記事の確認1〜4には答えを書いてあります。親の役割は解き方を教えることではなく、どの確認で止まったかを記録することです。
Q. 一次関数が分からないままだと、中3で困りますか。 中3では関数y=ax²を習います。一次関数と同じく、表・式・グラフを行き来して考える単元です。一次関数の表の読み方があいまいなままだと、中3の関数でも同じ場所で止まりやすくなります。
Q. 通信教育でも前の学年に戻れますか。 講座によって違います。学年をさかのぼって学べる機能があるか、申し込み前に公式サイトで確認してください。戻る場所を自分で選ぶ形式なら、この記事の確認4問を先にやっておくと選びやすくなります。
まとめ
中2で一次関数が分からなくなる原因は、夏休みをはさんで内容が抜けることと、中1の比例の土台にあります。やることは3つです。
- 確認1〜4を出して、止まった場所を1つ見つける
- 番号の小さいほうから、1日15〜20分・3日単位で戻す
- 2か所以上で止まる、または2週間で変化がないときは、戻る場所を一緒に決めてくれる人を探す
一次関数は中3の関数にもつながる単元です。2学期のうちに土台を戻しておくと、次の単元で同じ止まり方をしにくくなります。
あわせて読みたい
参考にした情報
- 東京書籍「令和7年度用 中学校数学科用『新編 新しい数学』年間指導計画【2年】」(3章の時数と学習時期の例)
- 東京書籍「新編 新しい数学|令和7年度用 中学校教科書の紹介」(2年の章立て)
- 苦手克服塾 公式サイト(料金・対応教科・指導形式・無料体験。最終確認日:2026-09-17)
※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。