中3で関数y=ax²がわからない|変域と変化の割合の直し方
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中3の2学期、数学の小テストで関数y=ax²の点が取れていない。本人は「一次関数と同じようにやっているのに合わない」と言う。この単元で多い止まり方です。
原因の多くは、一次関数のやり方をそのまま当てはめていることにあります。y=ax²では、変化の割合がaと同じにならず、変域もグラフの両端だけでは決まりません。家庭では、下の確認4問でどこが一次関数と違うのかを見分けるところから始めます。
関数y=ax²は2学期の単元
関数y=ax²は、中3の2学期に習う単元です。2次方程式の次に置かれ、受験勉強が本格化する時期と重なります。
東京書籍の教科書「新編 新しい数学3」(令和7年度用)では、4章が関数y=ax²です。同社が公開している年間指導計画の作成資料では、4章に17時間が割り当てられています。
| 節(年間指導計画の例) | 時数 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 1節 関数y=ax² | 3時間 | 「yはxの2乗に比例する」の意味と式 |
| 2節 性質と調べ方 | 8時間 | グラフ・変域・変化の割合 |
| 3節 いろいろな関数の利用 | 5時間 | 平均の速さ、身の回りの関数 |
同じ資料では、4章は2学期の9月から10月ごろに置かれています。学校ごとの進み方は教科書会社や学校の計画で変わります。点を落としやすいのは2節の8時間分で、ここに一次関数との違いが集まっています。
つまずくのは4か所のどこか
関数y=ax²のつまずきは、次の4か所に分けられます。止まっている場所で、戻る先が変わります。
| つまずく場所 | 家庭で見えるサイン | 戻る先 |
|---|---|---|
| 2乗の計算 | xがマイナスのとき、yもマイナスにしてしまう | 中1の正負の数と累乗 |
| グラフ | 点を直線で結ぶ。原点がとがったV字になる | 表の点を増やして描く練習 |
| 変域 | xの変域に0が入っているのに、yの最小値を端から出す | グラフを描いてから答える習慣 |
| 変化の割合 | 「変化の割合はa」と一次関数のまま答える | 中2の変化の割合の定義 |
4か所のうち、上の2つは計算と作図の土台です。下の2つは一次関数の知識が邪魔をする場所です。一次関数が得意だった子ほど、変域と変化の割合で止まることがあります。
家庭でできる15分の確認
親が数学を覚えていなくても、答えを見ながら止まっている場所は確認できます。紙と鉛筆で、次の4問を順番に出してください。
確認1 表を作れるか
「y=2x²で、xが−2・−1・0・1・2のときのyを表にして」と頼みます。
答えはyが8・2・0・2・8です。xが−2のとき、2×(−2)²は2×4で8になります。
止まり方は2つあります。yを−8にする子は、マイナスの2乗が分かっていません。(2×(−2))²と計算して16にする子は、先にかけ算をしています。どちらも戻り先は中1の正負の数と累乗です。
確認2 式を求められるか
「yはxの2乗に比例し、xが3のときyは18。yをxの式で表して」と聞きます。
18=a×9なので、aは2です。答えはy=2x²です。y=6xと答える子は、「2乗に比例」と「比例」の区別がついていません。
確認3 変域を出せるか
「y=x²で、xの変域が−1≦x≦3のとき、yの変域は?」と聞きます。
答えは0≦y≦9です。1≦y≦9と答えたら、ここが止まっている場所です。 xが−1から3まで動く途中で0を通るため、yの最小値は0になります。
確認4 変化の割合を出せるか
「y=x²で、xが1から3まで増えるときの変化の割合は?」と聞きます。
yは1から9まで増えるので、yの増え方は8です。xの増え方は2なので、8÷2で答えは4です。
1と答えた子は、一次関数の「変化の割合=a」をそのまま使っています。 y=ax²では、xをどこからどこまで動かすかで変化の割合が変わります。
結果の読み取り方
| 止まった確認 | 戻す範囲 | 今は後回しにするもの |
|---|---|---|
| 確認1 | 中1の正負の数・累乗 | グラフ・変域 |
| 確認2 | 1節の「2乗に比例」の意味 | 変化の割合 |
| 確認3 | グラフを描いて変域を読む練習 | 利用の文章題 |
| 確認4 | 中2の変化の割合の定義 | 平均の速さ |
| 全部通る | 戻らなくてよい。利用の問題へ | なし |
止まった確認が2つ以上あるときは、番号の小さいほうから直します。
戻り先ごとの直し方
直し方は、止まった確認の番号で決まります。目安は1日15〜20分で、同じ範囲を3日続けることです。
2乗の計算はかっこから書く
確認1で止まった子には、マイナスの数を入れるときに必ずかっこを付けて書くよう伝えます。
y=2x²にxの−3を入れるなら、2×(−3)²と書いてから計算します。2乗を先にして9、次に2をかけて18です。かけ算より2乗が先という順番を、口で言わせてから解かせてください。
aがマイナスの式も1回だけ練習します。y=−x²なら、xが−2・−1・0・1・2のとき、yは−4・−1・0・−1・−4です。全部0以下になると気づけば、グラフの形にもつながります。
グラフは点を5つ以上打つ
確認1の表ができたら、方眼紙に点を打たせます。直線で結ぶ子には、xが0.5や1.5のときのyも計算させます。y=x²なら0.25と2.25です。
点が増えると、線が曲がっていることが目で見て分かります。原点のまわりは丸くつなぐよう声をかけてください。グラフの形は放物線と呼び、y軸を境に左右対称です。
グラフで確かめる性質は次の3つです。
- aがプラスなら上に開き、マイナスなら下に開く
- aの数が大きいほど開き方がせまくなる(y=2x²はy=x²より細い)
- 原点を必ず通る
変域はグラフを描いてから答える
確認3で止まった子には、変域の問題で必ずグラフの略図を描くルールを1つだけ足します。
略図に、xの変域の左端と右端の縦線を引きます。その間のグラフのうち、一番低い点と一番高い点を読むのが変域です。
| 問題 | xの範囲に0が入るか | yの変域 |
|---|---|---|
| y=x²、−1≦x≦3 | 入る | 0≦y≦9 |
| y=2x²、1≦x≦3 | 入らない | 2≦y≦18 |
| y=−x²、−2≦x≦1 | 入る | −4≦y≦0 |
xの範囲に0が入るときは、yの端の1つが0になります。0が入らないときだけ、両端のxを入れたyがそのまま答えになります。この表を声に出して読み比べると、一次関数との違いが見えます。
変化の割合は定義に戻る
確認4で止まった子には、公式より先に中2で習った定義へ戻します。
変化の割合=yの増え方÷xの増え方
一次関数では、どこで計算してもこの値がaになりました。y=ax²は曲がったグラフなので、区間ごとに値が変わります。
| y=x²の区間 | yの増え方 | xの増え方 | 変化の割合 |
|---|---|---|---|
| xが1から3 | 9−1=8 | 2 | 4 |
| xが−3から−1 | 1−9=−8 | 2 | −4 |
問題集には「a×(はじめのx+終わりのx)」という求め方も載っています。1×(1+3)で4、1×((−3)+(−1))で−4になり、上の表と一致します。この求め方は、表で3問ほど確かめてから使わせてください。 意味を知らずに覚えると、一次関数の問題にまで当てはめてしまいます。
平均の速さは変化の割合の言いかえ
3節で出てくる「平均の速さ」は、変化の割合を速さの問題に置きかえたものです。
たとえば、斜面を転がるボールが、転がり始めてx秒間にym進み、y=2x²の関係があるとします。1秒後から3秒後までの平均の速さは、(18−2)÷(3−1)で毎秒8mです。確認4が通っていれば、同じ計算で解けます。
家庭で避けたい教え方
逆効果になりやすい教え方が2つあります。
1つ目は、変化の割合の求め方を公式だけで覚えさせることです。一次関数と混ざると、どちらの問題でも間違えるようになります。確認4の表で、区間によって値が変わるのを見せてから公式に進みます。
2つ目は、一次関数を飛ばしてy=ax²だけを練習させることです。変化の割合の定義は中2の一次関数で習います。確認4で止まる子は、中2の内容に戻るほうが早く進みます。
受験が近い時期のため、親が焦って説明を重ねると言い合いになりがちです。教える場面で親子がぶつかるなら、教える役を家庭の外に移すことも選択肢です。
立て直しの手段3つの比較
立て直しの手段は、家庭学習・通信教育や映像授業・オンライン個別指導の3つです。違いは、どこまで戻るかを誰が決めるかと、費用と親の手間に出ます。
中3数学 | 関数y=ax²の立て直し
立て直しの手段3つの違い
確認4問で止まった場所の数によって向く手段が変わります
| 戻る場所の特定 | 費用 | 親の手間 | |
|---|---|---|---|
| 家庭学習 教科書とワーク | △ 親が確認4問で判断 | ○ 追加費用なし | × 確認と声かけが必要 |
| 通信教育・映像授業 学年をさかのぼれる講座 | △ どこへ戻るかは自分で選ぶ | △ 月額の受講料がかかる | △ 進み具合の見守りが必要 |
| オンライン個別指導 講師と1対1 | ○ 講師と相談して決められる | × 3つの中で高くなりやすい | ○ 送迎なし・教える役は講師 |
- ※どの手段でも学習の成果には個人差があります
- ※通信教育の料金や、学年をさかのぼれるかは講座ごとに公式サイトでご確認ください
まなびとこども
止まったのが確認3か確認4の1か所だけなら、家庭学習で戻れます。グラフを描く習慣か、変化の割合の定義を戻すだけで、1〜2週間の量です。
確認1と確認4のように、中1と中2の両方に戻る必要がある場合は、戻る順番を人に決めてもらうほうが早く進みます。
家庭で難しいときの無料体験の使い方
次のどれかに当てはまるなら、外の手を借りる時期です。
- 確認4問のうち2つ以上で止まった
- 戻り先を決めて2週間続けたが、同じ確認で止まる
- 教えるたびに親子で言い合いになる
中学生専門のオンライン個別指導の1つに苦手克服塾があります。公式サイトによると、週2回のマンツーマン指導をオンラインで行い、予習と復習の授業を分けています。対応教科は数学・英語・国語・社会・理科の5教科です。毎回の授業後に内容を保護者へ報告する仕組みも案内されています(最終確認日:2026-09-30)。
体験では、次の3点を確かめてください。
- 確認4問の結果を伝えたとき、中2の一次関数まで戻るかをどう判断するか
- 学校の進度と受験勉強を、週2回の中でどう分けるか
- 子どもが画面越しに「分からない」と言えるか
体験してみて、宿題の量や講師との相性が合わなければ見送ってかまいません。料金や無料体験の条件は変わることがあります。申し込み前に公式サイトで最新の内容を確認してください。
注意点と人を選ぶ点
オンライン個別指導は、どの家庭にも合うわけではありません。申し込む前に、次の3点を家庭で話し合ってください。
- 費用:苦手克服塾は月額29,800円(税込32,780円)からです。受験まで何か月続けるかを決め、総額で考える
- 時間:週2回の授業に宿題が加わります。学校の課題や模試の予定と重ならないか確かめる
- 本人の意思:個別指導でも、宿題をしなければ定着しません。本人が乗り気でない段階では、家庭の確認から始めるほうが合う
学習の成果には個人差があります。指導を受けても、次のテストで点が上がるとは限りません。確認4問が通るようになったかを、テストの点より先に見てください。
よくある質問
Q. 一次関数も苦手なままです。どちらから直せばいいですか。 確認4で止まるなら、中2の一次関数の変化の割合から直します。確認1〜3だけで止まるなら、一次関数に戻らなくても直せます。中2の一次関数の確認方法は、下の「あわせて読みたい」の記事にまとめています。
Q. 「a×(はじめのx+終わりのx)」は覚えたほうがいいですか。 意味が分かってから覚えるなら、計算が速くなります。確認4の表で3問ほど確かめ、yの増え方÷xの増え方と同じ答えになることを見てからにしてください。
Q. 親が数学を覚えていません。確認問題を出せますか。 出せます。確認1〜4には答えを書いてあります。親の役割は解き方を教えることではなく、どの確認で止まったかを記録することです。
Q. テストまで1週間しかありません。何を優先しますか。 変域と変化の割合のどちらかで止まっているなら、そこだけに絞ります。変域はグラフの略図を描く練習、変化の割合は定義の表を作る練習です。どちらも1回15分で2〜3回分です。
Q. 2次方程式が分からないと、この単元も分かりませんか。 関数y=ax²の基本問題は、2次方程式が解けなくても進められます。ただ、「yが8になるときのx」を求める問題ではx²=4のような式を解きます。平方根の計算に不安があれば、あわせて見直してください。
まとめ
中3で関数y=ax²が分からなくなる原因は、2乗の計算の土台と、一次関数のやり方をそのまま当てはめることにあります。やることは3つです。
- 確認1〜4を出して、止まった場所を1つ見つける
- 番号の小さいほうから、1日15〜20分・3日単位で戻す
- 2か所以上で止まる、または2週間で変化がないときは、戻る順番を一緒に決めてくれる人を探す
変域と変化の割合は、一次関数と比べると違いが見えます。表とグラフを並べて見せるところから始めてください。
あわせて読みたい
参考にした情報
- 東京書籍「令和7年度(2025年度)用 中学校数学科用『新編 新しい数学』年間指導計画【3年】」(4章の節構成・時数・学習時期の例)
- 苦手克服塾 公式サイト(料金・対応教科・指導形式・無料体験。https://nigate-kokufuku.jp/ 最終確認日:2026-09-30)
※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。