中1理科で密度がわからない|計算と単位でつまずく理由
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中1の理科で「密度」が出てきてから、ワークの計算問題に手がつかない。小テストの点が急に下がった。そんな相談が、2学期に入ると増えてきます。親が見ても、密度という言葉を最後に使ったのは自分の中学時代です。どう説明すればいいか分からない、という声もあります。
密度の計算でつまずく理由は、大きく3つに分かれます。理科の問題に見えて、原因の多くは小学校の算数にあります。どこで止まっているかを見分ければ、家庭でも直す順番が決まります。
この記事でわかること。
- 密度でつまずく3つの原因と、その見分け方
- 家庭でできる直し方の順番
- 家庭の外で見てもらう場合の選び方
密度でつまずく原因は3つ
密度で手が止まる原因は、次の3つのどれかに当てはまることがほとんどです。
- 「1cm³あたり」の意味がつかめていない
- どちらをどちらで割るのか迷う
- 体積の読み取りと単位で間違える
「1cm³あたり」の意味が抜けていると、公式を覚えても使い道が分かりません。割る順番の迷いは、公式を丸暗記しただけの子に起きやすいものです。読み取りと単位の間違いは、考え方は分かっているのに点数を落とすタイプのミスです。
理科なのに算数の積み残しが出る理由
密度は「1cm³あたり何gか」を表す数です。小5の算数で習う「単位量あたりの大きさ」と同じ考え方です。1人あたりの面積や、1Lあたりの値段を求めた単元がこれにあたります。
小5で単位量あたりの大きさがあいまいなまま進んだ子は、中1の密度で同じところにつまずきます。理科が苦手になったというより、算数の穴が理科の単元で表に出た状態です。
中1理科で習う密度の中身
中1の理科で学ぶ内容は、文部科学省の中学校学習指導要領で定められています。そこには「物質には密度や加熱したときの変化など固有の性質がある」ことを見いだす、と書かれています。密度は、物質を見分ける手がかりの1つとして出てくる単元です。
教科書会社の啓林館は、年間指導計画の例(2020年版)を公開しています。その例では「身のまわりの物質」の単元が6〜10月に配当されています。学校や教科書によって順番は違い、2学期の定期テストの範囲に入る学校もあります。
密度の公式と単位
密度の求め方は1つです。
- 密度(g/cm³)= 質量(g)÷ 体積(cm³)
単位の「g/cm³」は「グラム毎立方センチメートル」と読みます。1cm³あたり何gかを表します。
同じ物質なら、大きさが変わっても密度は変わりません。銅の小さな粒でも大きな塊でも、銅の密度は同じ値です。物質ごとに値が決まる性質を使って、見た目では分からない物質を当てる問題が出ます。
代表的な物質の密度
教科書やワークには、代表的な物質の密度の表が載っています。おおよその値は次のとおりです。
| 物質 | 密度(g/cm³・約) |
|---|---|
| 水(4℃) | 1.00 |
| 氷 | 0.92 |
| エタノール | 0.79 |
| アルミニウム | 2.70 |
| 鉄 | 7.87 |
| 銅 | 8.96 |
水より密度が小さいものは水に浮き、大きいものは沈みます。 氷が水に浮くのは、氷の密度が水より小さいためです。浮き沈みの問題も、密度の単元でよく出ます。
原因を見分ける3つの質問
どこで止まっているかは、子どもに3つ聞けば切り分けられます。親が理科を覚えている必要はありません。
質問1「密度が2.7ってどういう意味?」
「1cm³で2.7gということ」と言葉で説明できなければ、原因は1つ目です。公式を使う前の、意味の理解から戻ります。
質問2「質量と体積、どっちをどっちで割る?」
意味は言えるのに迷う場合、原因は2つ目です。式を単位から組み立てる練習が合います。
質問3「メスシリンダーの問題で、体積はどう出す?」
「水を入れた後の目盛りから、入れる前の目盛りを引く」と答えられなければ、原因は3つ目です。読み取りの手順を固めます。
3つとも答えられるのに間違える場合は、小数のわり算そのものでミスしている可能性があります。答え合わせで、式は合っていて計算だけ違う問題が多いかを見てください。
家庭での直し方3ステップ
原因が分かったら、1から順に埋めます。3の読み取りから手をつけても、1が抜けていれば同じ問題で止まります。
ステップ1 「1cm³あたり」の言語化
最初は数字を使わずに、身近な例で「あたり」の感覚を確かめます。
- 1袋あたり何個入っているか
- 1Lあたりいくらか
- 1cm³あたり何gか
3つの例を並べて、全部「全体を、1つ分の数で割る」という同じ計算だと気づかせます。親は「1cm³で何g?」と聞き返すだけで十分です。
小5の単位量あたりの大きさで止まっている様子があれば、算数の復習から戻ったほうが早く進みます。戻り方は小5で単位量あたりの大きさがわからない|家庭での教え方にまとめています。
ステップ2 単位からの式づくり
公式を丸暗記させるより、単位を読ませるほうが迷いは減ります。「g/cm³」の「/」は「÷」と同じ意味です。 単位を上から読めば「g÷cm³」、つまり「質量÷体積」になります。
同じ単位の読み方で、残り2つの式も作れます。
- 質量を求める:密度 × 体積(例:密度2.7のアルミニウム30cm³は、2.7×30=81g)
- 体積を求める:質量 ÷ 密度(例:アルミニウム135gは、135÷2.7=50cm³)
3つの式を別々に覚えさせる必要はありません。1つの式と単位の意味が分かれば、残りは並べ替えで出てきます。
ステップ3 メスシリンダーの読み取り
体積の問題は、手順を3つに分けて練習します。
- 物体を入れる前の水の目盛りを読む
- 物体を入れた後の目盛りを読む
- 後から前を引いた差が、物体の体積になる
たとえば水50.0cm³のメスシリンダーに金属を沈め、目盛りが57.5cm³になったとします。金属の体積は7.5cm³です。質量が67.2gなら、67.2÷7.5で密度は8.96g/cm³となり、表から銅だと分かります。
目盛りは、最小目盛りの10分の1まで目分量で読むのが決まりです。液面のへこんだ下の面を、真横から読みます。目分量と真横から読む2点は、教科書の実験ページに図で載っているので、一緒に開いて確かめてください。
親がやりがちな3つの失敗
失敗1 公式の丸暗記
「質量÷体積と覚えなさい」で終わらせると、問題の形が変わったときに使えません。質量や体積を求める問題で、どの数を割ればいいか分からなくなります。単位から式を作る練習のほうが、応用の問題に強くなります。
失敗2 計算ミスと理科の苦手の混同
式は合っているのに、小数のわり算で間違えている子もいます。式が合っていて計算で間違える場合、理科の問題集を何周しても点は伸びにくいままです。間違えた問題を、式のミスか計算のミスかに分けて数えると、次にやることがはっきりします。
小数のわり算そのものが不安定なら、小5で小数のわり算がわからない|小数点のつまずきの直し方で確認できます。
失敗3 次の単元への先送り
密度の後には、水溶液の濃度(質量パーセント濃度)など、同じく割合を使う計算が続きます。密度があいまいなまま進むと、次の計算でも同じ場所で止まります。テストが終わったら忘れていい単元ではない点を、親も知っておいてください。
家庭以外で見てもらう選択肢
密度のつまずきは、解いている途中を見てもらうと原因が早く分かります。答案だけでは、意味の理解で止まったのか、計算で間違えたのかが区別しにくいためです。
中1理科 | 密度のつまずき
密度の計算を見てもらう3つの手段
どれが向くかは家庭の状況と、止まっている段で変わります
| つまずきの特定 | 聞きたいときに聞けるか | 費用 | |
|---|---|---|---|
| 親が家で見る 教科書を手元に | △ 3つの質問で大まかには分かる | ○ その場で聞ける | ○ かからない |
| 学校の先生に質問する 授業の前後や放課後 | ○ 授業の進度と出題範囲を把握している | × 授業時間外の限られた時間だけ | ○ かからない |
| オンライン個別指導 1対1 | ○ 解く過程を画面越しに見てもらえる | △ 予約した授業の時間に限られる | △ 月額の費用がかかる |
- ※費用や指導の形はサービスごとに異なります。申し込み前に公式サイトで確認してください
まなびとこども
まず試したいのは学校の先生です。費用がかからず、定期テストの出題範囲を最もよく知っている相手だからです。質問に行く時間が取れない場合や、理科以外の教科にも取りこぼしが重なっている場合に、家庭の外の指導が候補になります。
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勉強のやり方そのものが定まっていない場合は、中学生が「勉強のやり方がわからない」ときの家庭での対策と塾の選び方も参考になります。
よくある質問
公式を覚えれば点は取れますか
基本の「質量÷体積」だけの問題なら取れます。ただし定期テストでは、質量や体積を求める問題、表から物質を当てる問題も出ます。単位から式を作れる状態にしておくと、形の違う問題にも対応できます。
小5の算数まで戻るのは遠回りではありませんか
戻るのは「単位量あたりの大きさ」の考え方だけです。教科書の数ページ分なので、数日で確認できます。穴を残したまま中1の問題を解き続けるより、結果的に早く進みます。
密度は高校入試にも出ますか
中1の理科の内容も、高校入試の出題範囲に含まれます。出題の頻度や形式は都道府県や学校によって違うため、志望校の過去問で確認してください。
親が理科を覚えていなくても教えられますか
教える必要はありません。3つの質問で止まっている場所を見分け、教科書の該当ページを一緒に開く役で十分です。答え合わせでは、式のミスか計算のミスかを分けて数えるだけでも、子どもの次の一手が決まります。
数学の一次関数や比例と関係はありますか
中1数学の比例と、考え方がつながっています。同じ物質なら、質量は体積に比例します。数学の比例も止まっている場合は、中1で数学についていけない|つまずく単元と2学期の立て直し方で戻る範囲を確認してください。
まとめ
中1理科の密度でつまずく原因は、理科のセンスではありません。「1cm³あたり」の意味・割る順番・体積の読み取りのどれかが抜けているだけです。
- まず3つの質問で、どの段で止まっているかを切り分ける
- 「あたり」の意味が言えないなら、小5の単位量あたりまで戻る
- 公式は丸暗記より、単位「g/cm³」から組み立てる
- メスシリンダーは「後から前を引く」手順を固める
密度は、単位の読み方が分かった時点で、質量と体積の問題まで一気に解けるようになる子がいる単元です。まずは「密度2.7ってどういう意味?」と、今夜1回だけ聞いてみてください。
学習の進み方には個人差があります。取り組んだ結果が、すぐに点数へ表れない場合もあります。
あわせて読みたい
参考にした情報
- 文部科学省「中学校学習指導要領 第2章 各教科 第4節 理科」第1分野 (2) 身の回りの物質(https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/youryou/chu/ri.htm)
- 啓林館「未来へひろがるサイエンス1」年間指導計画の例(2020年6月版)(https://www.shinko-keirin.co.jp/keirinkan/chu/gakusyusien/nenkankeikaku/pdf/JH_rika1.pdf)
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※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。