通信教育・タブレット学習

タブレット学習で書く力は落ちる?小学生の漢字と紙の使い分け

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「タブレット学習に変えてから、字がやたらと雑になった気がする」「漢字テストの点が下がったのは、鉛筆で書く量が減ったせいでは」——タブレット教材を使っているご家庭で、いちばん多い不安がこれではないでしょうか。続けやすさを取ったつもりが、大事な力を削っていたら本末転倒です。

先に結論をお伝えします。「タブレット学習だから書く力が落ちる」のではなく、「手を動かして書く量が減れば書く力は伸びにくい」というだけの話です。つまり問題はタブレットそのものではなく、その教材で子どもが実際に何回ペンを持つかにあります。ここさえ押さえれば、タブレットをやめる必要はありません。

この記事では、なぜ「書く力が落ちる」と言われるのかを根拠から整理したうえで、落ちやすい力・落ちにくい力を分け、教材選びで見るべき一点と、紙を足すなら週にどのくらいかを学年別にまとめます。

なぜ「書く力が落ちる」と言われるのか

不安の出どころは、大きく2つあります。

1. 手書きのほうが脳が広く働く、という研究がある

ITmedia NEWSが2024年12月に紹介したノルウェー科学技術大学の研究では、大学生36人の脳波を測り、手書きのときは頭頂部・中心部を含む広い範囲で神経のつながりが観察されたのに対し、キーボード入力ではそうした活発なつながりは見られなかったと報告されています(掲載誌:Frontiers in Psychology)。

ここで注意したいのは、この研究が比べているのは**「手書き」と「キーボード入力」**だという点です。ペンで画面に書く操作は手書きに近い動きなので、この結果をそのまま「タブレット教材はダメ」と読むのは行きすぎです。ただ、指でタップして選ぶだけの学習は、手書きから遠いということは言えます。

なお、この研究の対象は大学生で、小学生の漢字習得を直接調べたものではありません。「手を動かして書くことには意味がありそうだ」という程度に受け止めるのが妥当です。

2. 教材によっては「書く場面」がほとんどない

タブレット教材とひとくくりに言っても、中身はかなり違います。

  • ペンで画面に書き込み、書き順や字の形まで見てくれるもの
  • 選択肢をタップして答えるものが中心で、書く場面がほとんどないもの

同じ「タブレット学習」でも、1回の学習で子どもがペンを握る回数は教材によって何倍も変わります。「タブレットにしたら字が雑になった」というご家庭の話は、教材が後者だったケースが少なくありません。

落ちやすい力・落ちにくい力を分けて考える

「書く力」とまとめてしまうと対策が立てられません。中身を分けます。

手を動かす量が減ると影響を受けやすいもの

  • 漢字を思い出して書く力:見て選べるのと、白紙から書けるのは別の力です。読めるのに書けない、という差はここで開きます
  • 字の形・整い方:単純に、書く回数が減れば整いにくくなります
  • 筆算やとちゅう式を書く習慣:暗算で押し切って、途中を残さない癖がつくことがあります
  • 記述・作文のように、自分で文をつくる力:選択式に慣れると、答えを「当てる」構えが強くなります

タブレットのほうがむしろ得意なもの

  • 書き順や筆順の確認:動画やアニメーションで見せられるのは紙にはできない強みです
  • その場で正誤が返ること:間違ったまま10問進む、が起きにくくなります
  • 計算の反復スピード:問題の出し入れが速く、量をこなせます
  • 取りかかりのハードルの低さ:音や演出があるぶん、机に向かうまでが短くて済む子がいます

つまりタブレットが弱いのは「白紙から書き出す」場面だけで、そこを紙で補えば全体としては強い組み合わせになります。漢字が定着しないお悩みそのものについては、小学生が漢字を覚えられない原因と家庭での覚え方|書くだけで終わらせないコツもあわせてご覧ください。

教材選びで見るべきは「手書き入力があるか」の一点

比較サイトを見ると料金・教科数・キャンペーンが並びますが、書く力を心配している家庭が最初に確認すべきなのは「ペンで書かせる教材か」です。 ここが違うと、あとの条件がどれだけ良くても不安は解消しません。

通信教育 | 書く力の観点で選ぶ

学習スタイル3タイプの向き・不向き

「書く量」と「親の手間」はだいたい逆方向に動きます

手を動かして書く量丸つけ・つまずき発見取りかかりやすさ
タブレット(手書き入力あり) 専用ペンで画面に書く ペンで書くが紙より少なめ 自動採点で親の手間が小さい 音・動画で始めやすい
タブレット(タップ中心) 選択式が多い教材・アプリ × ほとんど書く場面がない 自動採点で親の手間が小さい 手軽で始めやすい
紙のテキスト中心 Z会の小学生コースなど 3タイプでいちばん多い 親の丸つけが必要になりやすい 声かけが要る子が多い
  • ※同じ「タブレット教材」でも手書き入力の可否は教材ごとに違います。申し込み前に必ず公式サイトでご確認ください
  • ※続けやすさや感じ方には個人差があります。表は選ぶときの目安です

まなびとこども

手書き入力があるタブレット教材の例

スマイルゼミ小学生コースは、公式サイトで画面に手をついたまま書ける専用タブレットと、鉛筆に近い書き心地のデジタイザーペンを採用していると説明されています。雑に書いた字を指摘する仕組みもあり、「書く量を落とさずに、丸つけの負担は減らしたい」という家庭の要望に、いちばん素直に応える形になっています。対象は1年生から6年生です(公式サイトで確認:2026-08-21)。

紙でしっかり書かせたいとお考えなら、Z会の通信教育のように紙のテキスト中心のコースとタブレットのコースが別々に用意されている教材もあります。資料請求をすると全講座のおためし教材が届くので、実際の書き込み量を目で見てから決められます(公式サイトで確認:2026-08-21)。広告 / PR Z会の通信教育 資料請求はこちら

なお、進研ゼミ小学講座のように紙の「チャレンジ」とタブレットの「チャレンジタッチ」を途中で切り替えられる教材もあります。公式のよくある質問では、前月の1日までに手続きをすれば翌月号から変更できると案内されています(2026-08-21確認)。「合わなかったら変えられる」という前提があると、最初の一歩は軽くなります。

紙を併用するなら、どのくらい?(学年別の目安)

紙を足すといっても、ドリルを何冊も買う必要はありません。タブレットで理解と反復をして、紙は「思い出して書く」練習だけに絞るのが、続けやすくて効きやすいやり方です。

  • 1〜2年生:1日5分・週3〜4回で十分です。その週に習った漢字を、答えを見ないで書き出すだけ。マス目のノート1ページも要りません
  • 3〜4年生:1回10分・週3回ほど。漢字に加えて、筆算の途中式を紙に残す練習を入れます。わり算やがい数はここが崩れると一気に点が落ちます
  • 5〜6年生:1回15分・週2〜3回。漢字は熟語単位で、算数は式と考え方を文で書く練習へ。中学の記述に直結します

紙は「学校の宿題」でかなりの部分がまかなえます。宿題がしっかり出ている家庭なら、追加の紙はほぼ不要というケースも多いです。まずは1週間、お子さんが実際にペンや鉛筆を持った時間をざっくり数えてみてください。1日合計10分を切っているようなら足す、足りていれば今のままで問題ありません。

家庭でできる、書く量を戻す3つの工夫

  1. 答え合わせのあと「もう一回だけ紙に」:タブレットで間違えた漢字だけを、紙に3回書いて終わり。全部やり直させないのがコツです
  2. 書き順は動画、定着は紙:タブレットの得意分野と紙の得意分野を、素直に役割分担させます
  3. 家族へのメモや買い物リストを書かせる:勉強の形をとらないほうが続く子もいます。書く機会そのものを増やす発想です

注意点・人を選ぶところ

  • タブレットに変えれば成績が上がる、というものではありません。 学習の成果には個人差があり、その子が机に向かう回数が増えるかどうかで結果は変わります
  • 手書き入力のある教材でも、紙とまったく同じ量を書くわけではありません。 「ペンで書けるから紙はゼロでいい」と考えるのは行きすぎです
  • 専用タブレットが必要な教材は初期費用がかかります。 合わなかったときの返金・解約の条件は、申し込み前に必ず公式サイトで確認してください
  • 画面時間が増えること自体の心配もあります。この点は子どものタブレット学習は目が悪くなる?視力を守る使い方で詳しく整理しています
  • 低学年で鉛筆の持ち方がまだ固まっていない場合は、紙の比重を高めに取ったほうが安心です

よくある質問

Q. タブレットに変えたら、本当に字が雑になりました。戻すべきですか? A. すぐ戻す前に、その教材でペンを使う場面がどれだけあるかを確認してみてください。タップ中心の教材だったなら、手書き入力のある教材に変えるか、紙を週3回足すだけで改善することがあります。

Q. 手書き入力のあるタブレットなら、紙のドリルは不要ですか? A. 「不要」とまでは言いきれません。書く量は紙より少なくなりがちなので、漢字と筆算だけは紙を少し残すのが無難です。

Q. 上の子は紙、下の子はタブレットでも大丈夫? A. 問題ありません。続けられる形は子どもによって違うので、そろえる必要はありません。きょうだいで同じ教材にすると割引がある場合もあるので、そこは費用面で判断してください。

Q. どのタイミングで見直せばいいですか? A. 学期の変わり目が自然です。進研ゼミのように月号単位で切り替えられる教材は手続きの締め切りがあるので、迷い始めた時点で条件だけ調べておくと動きやすくなります。

Q. 続かないのは教材のせいでしょうか? A. 教材が合っていないこともありますが、時間帯や置き場所を変えるだけで戻ることもあります。小学生のタブレット学習が続かない原因と続けるコツ|親のサポート術もご覧ください。

まとめ

「タブレット学習で書く力が落ちる」という不安は、教材選びと、紙を少し残すかどうかでほとんど解消できます。

  • 落ちやすいのは白紙から思い出して書く力。書き順の確認や反復はタブレットのほうが得意
  • 教材を選ぶときは、料金より先に手書き入力があるかを見る
  • 紙は多くなくていい。1日5〜15分、週2〜4回を漢字と筆算に絞る
  • 迷ったら、資料請求のおためし教材で実際の書き込み量を目で見てから決める

タブレットか紙かは、どちらかが正解という話ではありません。お子さんが実際に手を動かす回数が確保できているか、その一点だけ見ていれば大丈夫です。まずは1週間、鉛筆を持った時間を数えるところから始めてみてください。

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参考にした情報

※本記事は情報提供を目的としたもので、学習の成果を保証するものではありません(効果には個人差があります)。料金・無料体験の条件は変更される場合があるため、お申し込み前に必ず各サービスの公式サイトでご確認ください。